なぜか影が薄く

ワールドクラスのGKと評価される選手が全員PKに強いわけではない。

12日に行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャ決勝のレアル・マドリードVSアトレティコ・マドリードの一戦はPK戦までもつれ込んだが、両チームの出来は対照的だった。

レアルの選手が落ち着いて4人全員成功させた一方で、アトレティコは1人目のサウール・ニゲスと2人目のトーマス・パルティが失敗。早々に決着がついてしまった。

レアルのキッカーが冷静だったことはもちろんだが、スペイン『MARCA』が問題視したのはアトレティコの守護神ヤン・オブラクだ。オブラクは世界が認める名手で、シュートストップ能力には定評がある。

しかし、なぜかPK戦になると存在感が薄くなってしまうのだ。今回も4人全員に決められてしまったが、過去のPK戦も似たような結果となっている。

まだベンフィカに所属していた2013-14シーズンのヨーロッパリーグ決勝ではセビージャとPK戦までもつれ込んだが、こちらもオブラクは4人全員に決められて優勝を逃している。

アトレティコでは2015-16シーズンのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦でPSVとPK戦をおこなっているが、こちらは7人全員が成功する大接戦に。結局PSVの8人目を担当したルシアーノ・ナルシンフがポストにぶつけて外し、アトレティコが勝利。しかしこれもPKを防いだのはポストで、オブラクが触ったわけではない。

オブラクが唯一輝きを放ったのは、2014-15シーズンのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦・レヴァークーゼン戦だ。ここではレヴァークーゼン1人目のハカン・チャルハノールのキックをオブラクがストップ。ただ、チャルハノールのボールはゴールほぼ正面のイージーなボールだった。

同メディアによれば、PK戦においてオブラクがセーブしたのはこのチャルハノールの1本だけだという。今回のレアル戦も含めるとPK戦で26人のキッカーと相対し、止めたのは1本のみ。ワールドクラスの名手と評価される男としては何とも寂しい数字だ。試合の中で相手に与えたPKをストップした機会は何度かあるのだが、なぜかPK戦は存在感が薄い。

今季もアトレティコはチャンピオンズリーグでベスト16まで駒を進めており、PK戦が実現する可能性も考えられる。同メディアは「アトレティコはPK戦で相手のミスに頼る必要がある」とまで伝えているが、オブラクがPK戦で輝きを放つ時はくるのだろうか。