古巣ファン大激怒

バルセロナから若き逸材がわずか半年で母国に帰還することとなった。イングランド・プレミアリーグのアストン・ヴィラは現地時間23日、同クラブからU-17イングランド代表FWルイ・バリーを獲得したことを発表した。

昨夏チャンピオンシップ(英2部)のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンからスペインに向かった同選手。いったいなぜ、バルセロナはたった半年でこの逸材FWを手放すこととなったのか。少し謎めいた取引であるのは間違いない。

だがそれはバリーとバルセロナの間に、起用法や所属カテゴリーについて思いのすれ違いがあったからのようだ。米『ESPN』によると、WBAから移籍する際にある程度の出場機会を得られると聞いていたバリーに対して、バルセロナは彼を慎重に育てたい意思があったという。そのため、バリーは16歳であるものの、より高いレベルのU-19チームに所属することに。しかし、ここでなかなかプレイタイムを伸ばせない状況に、このイングランド人FWは納得していなかった様子。結果、16歳のスペイン挑戦はわずか半年で終わりを迎えることとなってしまった。

その状況で手を差し伸べたのがアストン・ヴィラだったというわけだ。しかし、その裏でこの移籍成立に怒り心頭な人々がいる。バリーの古巣であるWBAのファンたちだ。昨夏散々バルセロナに振り回された挙句、期待の新星をアマチュア契約終了と同時に引き抜かれた同クラブ。引き抜かれること自体は仕方ないかもしれないが、この取引に関するバルセロナの対応に彼らが激怒したことは記憶に新しい。

国際サッカー連盟(FIFA)は若手選手の海外移籍の際に、元所属クラブへの補償として獲得したクラブに23万5000ポンド(約3000万円)の支払いを補償金を支払うことを取り決めている。しかし、バルセロナがこれをWBAに支払うことはなかった。全ての契約が完了する前に移籍を“フライング発表"されたことも併せて、おそらく多くのWBAファンがバルセロナに良いイメージを抱いてはいないだろう。

そんな中での今回のバリー売却だ。あそこまでしたにもかかわらず、バルセロナは結局わずか半年でバリーを放出。しかもバリーが向かったのは同じウエスト・ミッドランズ州のライバルであるアストン・ヴィラだ。これではWBAのファンが怒るのも無理はない。SNS上にはバルセロナに対する彼らの怒りの言葉が散見される。

「僕らからバリーを盗んだくせにたった半年で放出? ふざけている」

「よりにもよってアストン・ヴィラか……」

「若いタレントをすぐにポイ捨て。ありえない」

「こっち(WBA)のことも考えてほしかった」

「バルサは何を考えているの?」

前述の経緯があるため、“ポイ捨て”というわけではないのだがWBAファンの怒りは絶賛爆発中。しばらくはおさまりそうにないか。16歳の移籍によって、彼らのバルセロナに対する不信感はこれ以上なく増大してしまっている。