守備面で頼りになるベテラン

フィールドプレイヤーであれば、たとえどんなポジションの選手であってもシュートは放つものだろう。中盤から前を主戦場としていれば言わずもがな。最終ラインに陣取る守備的な選手でもセンターバックは空中線の強さ活かしてセットプレイのターゲットとなり、サイドバックも現代では攻撃参加が基本的なタスクの一つとなっている。もはやシュートを打たなくて良い選手など、今のサッカー界には存在しないのではないだろうか。

しかし、そんな昨今の潮流の中にあって、今季リーグ戦でまだ1本もシュートを放っていなくともチームに頼られている選手がいる。フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠だ。

データサイト『Sofa Score』によると、長谷部は今季出場したリーグ戦16試合で1本もシュートを放っていない。これはブンデスで今季15試合以上に出場した選手のうち、彼とアウクスブルクのDFジェフリー・ハウウェレーウの2人のみが継続している記録だ。長谷部自身、決してシュートが苦手というわけではないはずだが、なんとも珍しいスタッツとなっている。

今季36歳を迎えながらも精神的支柱としてチームを支えている長谷部。通常ならばこれはある意味不名誉な記録として扱われることだろう。しかし、裏を返せばこれも長谷部が指揮官に評価されている証左と言えるのではないだろうか。シュートを打たなくても起用する価値がある選手。そう捉えることもできるはずだ。

今季は昨季ほど出場機会を得られていない長谷部だが、未だチームにおける存在感は絶大。試合に出場すれば優れたコーチングと鋭い読みで、これからもチームにプラス要素をもたらしてくれることだろう。