出所後の就労支援 さいたま法務省「コレワーク東日本」 

出所後の就労支援 さいたま法務省「コレワーク東日本」 

 刑務所など刑事施設の出所予定者の職歴や資格をデータベース化し、情報を企業に提供することで出所者の就労を進めようと、昨年11月、さいたま新都心に法務省の施設「コレワーク東日本」(さいたま市中央区)が開設された。開設5カ月が過ぎた3月末までに東日本各地の企業から122件の情報提供の依頼があり、8人の出所者の採用が内定するなど、利用が進んでいる。再犯者の多くが無職という実態がある中で、就労により生活を安定させ着実に社会復帰してもらうのが狙いだという。 (井上峻輔)

 「埼玉県に住む予定で、フォークリフト資格を持つ人はいないか」。さいたま新都心の国合同庁舎に入居するコレワークには、各地の企業からこんな依頼が舞い込んでくる。

 管理する情報は、全国百二十五の刑務所や少年院から出所する予定の約四千人分。年齢や資格、職歴に加え、希望職種や帰住予定地なども登録されている。

 コレワークの職員は、データベースから該当者を検索。該当者がいる施設名を企業に伝える。企業はハローワークを通じて施設を特定して求人を出し、受刑者が希望すれば面接などに進むことになる。

 「今まで企業は、どの刑事施設にどんな人材がいるか分からず、求人が採用に結び付かないことが多かった」とコレワーク東日本で矯正専門職を務める伊藤涼平さん。二〇一五年度に全国の刑事施設が就労を支援した約三千九百人のうち、実際に就労したのは一割に満たない。

 法務省の統計では、無職の人の再犯率は就職者の約三倍にのぼる。職がなく生活が安定しないことが再犯につながっているとみられる。このため各刑事施設では、介護職員初任者研修や溶接技能者などの資格が取れるように職業訓練に取り組んできたが、さらに企業への情報提供を強化するため、「東日本」と「西日本」(大阪市)の二カ所のコレワークが開設された。

 三月末までにあった百二十二件の問い合わせのうち、六割が建設・土木業。介護・福祉、電気工事業などが続く。内定に至った八件の業種は公表されていないが、内定者は二十〜六十代の男女だったという。

 伊藤さんは「多くの企業に利用してもらって一人でも多くの採用につながってほしい」と話している。

 問い合わせはコレワーク東日本=電048(601)1608=へ。

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