公共工事で告発、社長退き損害 国「圧力」争点、15日判決

 国土交通省発注の公共工事を巡り、天下り団体との「不適切な関係」などを指摘した柏市在住のコンサルタント会社元社長の島崎武雄さん(79)が、国交省から不当な「圧力」を受け、退職を余儀なくされたとして、国に約九千四百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十五日、東京地裁で言い渡される。圧力があったかなどが争点で、国交省は全面的に争っている。

 訴状などによると、コンサルタント会社社長だった島崎さんは二〇〇九年、天下り先の公益法人が、国交省の公共工事を随意契約で繰り返し受注していることを国会議員に情報提供。「天下り団体との随意契約は、組織的な公金横領」と考えたという。しかし、この議員は、島崎さんが提供したと分かる資料を国交省に渡したという。

 会社の営業担当者が国交省側から「こういうことはやめてほしい」などと言われたといい、「このままでは発注を受けられなくなる」と考えた島崎さんは、社長を辞めて会長職に退き、翌年には会社を辞めた。「社員の生活を守るには、辞めるしかなかった」と振り返る。

 訴訟で国交省側は「圧力などはない。社長退任や退職は、島崎さんの会社の経営判断による部分が大きく、因果関係もない」などと主張している。

 島崎さんは退職後に面会した当時の国交省幹部との会話の音声データを裁判所に証拠として提出。この幹部は「島崎さんの会社への『発注は考えないといけない』と、たぶん言っている」「私が言わなかったとしても、意をくんで、いろいろやっていた」などと発言していた。

 ところが証人尋問では、幹部は「個人的見解を述べた。契約しないようにと話したことはなく、部下が何らかの動きをしたとは考えられない」と否定した。 (宮本隆康)

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