米国公文書でたどる武蔵野空襲の記録 ふるさと歴史館で企画展

米国公文書でたどる武蔵野空襲の記録 ふるさと歴史館で企画展

 十一月二十四日は、戦時中の一九四四年に米軍による本格的な東京空襲が武蔵野市で始まった日だ。その武蔵野空襲の実態を、米国立公文書館の資料でたどる企画展「TARGETNo.357 攻撃目標となった町、武蔵野」が、同市境五の武蔵野ふるさと歴史館で開かれている。同館が収集した米軍の空撮写真や爆撃計画の図面などから、戦争の悲惨さや平和の大切さを考える内容となっている。 (鈴木貴彦)

 「No.357」は、当時西窪(現・緑町)にあった中島飛行機武蔵製作所に米軍が爆撃目標として付けた番号。旧日本軍戦闘機のエンジンを製造していた工場で、米軍は日本の重要な軍需産業拠点と位置付けていた。

 同製作所への爆撃は四四年十一月二十四日から、翌四五年八月八日まで計九回。工場は破壊され、近隣に落ちた爆弾で、工員や住民ら計二百人以上が亡くなった。

 同館は二〇一五年七月から、米国立公文書館で同製作所の関連資料を調査。文書二千八十八枚、写真四十八枚、映像四本などを収集した。

 今回は、米軍B29爆撃機による武蔵野上空での爆弾投下や爆撃で煙が上がる工場をとらえた写真など約四十点を展示する。偵察飛行で撮影した工場群の鮮明な写真や建物の詳細な配置図、爆撃の成果を検証した写真や報告書もある。サイパン島での出撃準備などを記録した動画三本も公開している。

 会場は、収集した文書を縮小して印刷したシートが床一面に貼られている。長さ二メートル以上の米軍一トン爆弾の実物大模型も、不発弾を参考に新たに作って展示した。

 企画した同館の合田宇宏(たかひろ)さんは「日本の資料が乏しいだけに、米側の詳細で膨大な記録が、私たちに空襲の事実を鋭く突き付けてくる。郷土の歴史を知り、未来や平和を考えるきっかけにしてもらえれば」と話している。

 十二月二十八日まで。入館無料。金曜日と祝日は休館。問い合わせは同館=電0422(53)1811=へ。

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