<統一地方選>三鷹・清瀬市長選の余波 保守分裂の亀裂深く

<統一地方選>三鷹・清瀬市長選の余波 保守分裂の亀裂深く

 五期目を目指す現職に挑んだ新人が劇的な勝利を飾った三鷹市長選と、現職が三つどもえの戦いを制し三選した清瀬市長選。いずれも保守分裂の激しい選挙戦となった。各陣営からは融和を呼び掛け、傷痕の修復を模索する動きも出ているが、生じた亀裂は深い。 (花井勝規)

 開票日の二十一日。三鷹市長選で勝利した河村孝さん(65)は、支援者らが詰め掛けた会場で当選を喜びつつ「ノーサイド」を何度も口にした。「試合が終われば敵味方はない」というラグビーの精神を表す言葉だ。一方、敗れた清原慶子さん(67)も落胆する支援者らに「絶対に市を分断させてはいけない。気持ちを切り替え、新しく選ばれた市長を支えて」と訴えた。

 だが、しこりは簡単には消えそうにない。

 二月下旬、三鷹市内で開かれた自民党の伊藤達也衆院議員(57)の支援者らを集めた新年会。伊藤さんがあいさつで触れた一言がその場にいた清原さんや支援者らを驚かせた。「清原さんには(出馬を)遠慮するように言ったのですが」 

 「多選への批判は避けられない」と、自民党三鷹総支部長の吉野利明元都議(71)らが昨年十二月から水面下で進めた「清原降ろし」。四年前の前回市長選で幻に終わった河村さんへの交代シナリオを突きつけたが、清原さんは屈せず、党から推薦が得られないとみるや続投を表明。吉野さんの目には「反旗」と映った。

 候補者一本化を目指していた自民党総支部は、清原支持派と河村支持派の両派に分かれ混乱。執行部は組織が分裂するのを避けようと「自主投票」で決着させたが、清原陣営の出陣式には自民党市議団の幹部らが顔をそろえ、河村陣営には吉野さん自らが推薦人に名を連ねるなど、対決ムードは過熱した。

 清瀬市は、より深刻だ。自民党は、現職の渋谷金太郎さん(67)の対抗馬として推薦した党清瀬総支部長の中村清治さん(69)の支援のため、木原誠二衆院議員(48)を中心に党の大物国会議員らを連日現地入りさせたが、野党系候補にも及ばず想定外の三位で落選した。

 市議だった中村さんが市長選に出た影響などで、同時に行われた市議選で清瀬自民クラブは七人から五人に減少。最大会派は維持したものの、共産党と同数になった。渋谷さんは当選を決めた後、分裂に関し「もう終わり。調和をしていくことが大事だ」と楽観視しているが、自民党員である渋谷さんの党籍を剥奪するという強硬論も党内でくすぶる。

 中村陣営にとっては、期待していた公明党の推薦が得られなかったのも誤算だった。自民会派幹部の市議が公明との友好関係を「見直す」と言及するなど、事態収拾の気配はみえない。


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