台東区の浅草公会堂(浅草一)で開かれている新春浅草歌舞伎を盛り上げようと、旦那衆や浅草芸者ら、地域の人たちが見物に訪れる「浅草総見」が十四日にあった。

 江戸期の粋な芝居見物を再現する浅草観光連盟の恒例の催し。芸者衆は第二部の開演前に階段に一列に並び、「おめでとうございます」と来場者を笑顔で出迎えた。

 思いがけない歓迎に、「あらっ」と驚く人や、立ち止まってカメラを向ける人も。歌舞伎ファンという牛尾絹子さん(65)=神奈川県茅ケ崎市=は「お正月らしく、華やかさがアップした。狙っていなかったが、いい日に来たわ」と、うれしそうだった。

 「お年玉 年始ご挨拶(あいさつ)」のこの日の担当は、坂東巳之助さん(30)。舞台から会場の芸者衆を見て、「きれいなお姉さま方が並んでくださっている。客席の華やかさに負けないよう、われわれも熱い舞台を」と語った。

 尾上松也さん(34)、中村歌昇さん(30)ら、若手役者中心の新春浅草歌舞伎は二十六日まで。第一部(午前十一時開演)では、「菅原伝授手習鑑(てならいかがみ) 寺子屋」など、第二部(午後三時開演)では「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場」などを上演している。 (井上幸一)