全国に広がる子ども食堂について、学生の視点から課題を洗い出し、解決策を提案する報告会が十四日、川村学園女子大学の我孫子キャンパスで開かれた。子ども食堂について講義で学んだ学生が成果を発表し、出席した行政と子ども食堂の運営者と意見を交換して今後のあり方を考えた。 (林容史)

 栄養士や栄養教諭などを目指す生活文化学科の専門科目「地域活性マネジメント論」で、三年生八人が受講した。全十五回の講義で、我孫子市社会福祉課の職員と運営者から子ども食堂の現状と課題について説明を聞き、担当する藤原昌樹教授の指導で結果をまとめた。

 人材育成や業務改善などに使われる「クドバス」という手法を活用。抽出した課題を重要度が高い順に並べて示した。

 最も問題視したのは、多くの子ども食堂が、生鮮食品の保管場所を持たないこと。大型の冷蔵・冷凍庫があればメニューを増やし、余裕を持って調理の準備ができるという。解決策として学内で眠っている機器の提供を提案、既に大学側と交渉していることを明らかにした。

 また、学生がボランティアとして参加しやすい土、日曜の開催や食育につながるメニューの検討などをアドバイスした。

 子ども食堂の運営者からは、「会員制交流サイト(SNS)などに明るい学生に、食堂の広報担当として加わってほしい」「マンネリ化しがちなメニューを、新鮮なアイデアで考案して」などの要望が上がっていた。

 小学生や母親ら百人ほどが集まる子ども食堂で、ボランティアとして調理などを手伝った月野小雪さん(20)は「人数やお代わりなど、全て把握して回転率を上げないと、いつになっても入れない子どもができてしまう」と話した。「無料券を配ると、本当に食事が必要な家庭が来にくくなるのでは」と心配する。関あずささん(22)は安全、安心な食事を提供するため、衛生面の不安も口にした。

 子ども食堂の今後について、「共働き家庭が増え、女性の社会進出も進む中、栄養のバランスが取れた食事を手軽に取れる場は必要」と関さん。月野さんも「たくさんの親子が、にぎやかに食事する雰囲気がとても良かった」と肯定的な見方を示した。

 藤原教授によると、新年度も引き続き、子ども食堂について学生たちと考えていくという。