渋川市は明治から昭和にかけて市内を走っていた路面電車や鉄道馬車の写真などの関連資料を集めた「鉄路の記憶展〜路面電車の集結した街、渋川」を市役所本庁舎市民ホールで開いている。 (渡辺隆治)

 渋川市は最盛期で五路線の路面電車が走り、観光や生活の足として活躍。中でも「渋川新町」駅は前橋、高崎、伊香保、中之条、沼田へと向かうターミナル駅として栄えた。

 会場には五路線の車両や風景の写真を中心に地図、絵はがき、書籍など約七十点を展示。市街地の軌道に敷設されていた伊香保軌道線の敷石や利根軌道のレール、レールを枕木に固定する犬くぎも出品された。

 十四日の開会式で、高木勉市長は「渋川市が昔から交通網の拠点であったことを後世に伝えていきたい」とあいさつ。一九五六(昭和三十一)年十二月二十八日、伊香保軌道線が廃止された日の最後の列車など貴重な写真を多数出品した高崎市の田部井康修さん(85)も出席。「今なら廃線というと(鉄道ファンが)大勢詰め掛けるのだろうが、当時は私一人だった」と懐かしがった。

 市民ホールでは二十四日まで。土日も可。二十七〜三十一日は第二庁舎あじさいサロンで展示される。

 併せて市は「渋川新町」駅の跡地に「馬車鉄道・路面電車の軌道記憶石碑」を新設し、十五日に除幕式を行った。石碑には五路線の地図や昭和二十九年ごろの同駅舎の写真が刻まれている。