冬の厳しい寒さを足を温かくしてしのいでもらおうと、江戸川区内の自宅で手芸教室を開く吉田春恵さん(72)=南小岩=らが靴下カバーを手編みし、計四百八十足を区内の特別養護老人ホーム四施設に贈った。昨年の台風19号の被災地を元気づけようと、福島県いわき市の介護老人保健施設にも八十足を寄贈した。 (井上幸一)

 吉田さんが靴下カバーのプレゼントを始めたのは、教室が十五周年を迎えた一九九〇年。余った毛糸で着脱しやすい形状に編んで特養ホームに届けると、高齢者から心温まるお礼の手紙を受け取った。これを励みに、教室の生徒や友人らと毎年続けてきた。阪神淡路大震災、東日本大震災の直後には、被災地にも贈ってきた。

 今季は八人で制作し、五日にそれぞれの施設に吉田さんが持参。「清心苑(えん)」(西一之江四)には、ピンクや黄色のカラフルなものや、白と茶色の柄など、入所者全員分の百三十六足を届けた。

 吉田さんから「寒い日が続くので温かくして」と声をかけられた入所者の土屋清子さん(79)は、「心を込めて作ったものをいただけたのでうれしい。すぐに使ったらもったいないので、しばらく飾っておく」と笑顔で語った。

 吉田さんは、「特養の皆さんとお会いできるのを楽しみにしながら、毎日編んできた。手が動く限り、作り続けたい」と話している。