県は二〇二〇年度から、患者の診療情報の一部を複数の病院や公的医療保険が共有する「地域医療介護連携ネットワーク」を試験的に構築する。ネットワークができれば、転院のたびにカルテの情報を送ったり、薬を重複投与したりする効率の悪さが解消できると期待されている。

 国などは、大規模病院、診療所、介護施設などが連携して患者を診る「地域包括ケアシステム」の普及を進めており、同ネットワークはその重要部分を担う。各医療機関が記入した電子カルテから情報の一部を抜き出し、一元管理するデータサーバーに保管。患者が転院したり、転居して別の病院に通うことになったりした際に、新たに患者を診る医療機関が必要な情報を閲覧する。

 県は新年度、県内を十一エリアに分割した「二次医療圏」からモデル地区を選び、各医療機関に同ネットワークを導入してもらう。導入費補助として、新年度予算案に一億八千七十四万円の費用を盛り込んだ。成果と課題を検証し、県内全域に広げたい考え。 (志村彰太)