卒業シーズンを前に、那須烏山市小原沢、福田製紙所の工房「和紙の里」で、県の伝統工芸品「烏山和紙」を使った卒業証書づくりが最盛期を迎えている。すき舟と呼ばれる水槽から、すだれを挟んだすき桁を動かしながら、紙すきの作業を進めている。

 材料は那須楮(こうぞ)。木の皮を煮て軟らかくしてから、たたいて綿状にし、紙をすくい上げ、乾燥させる。烏山和紙は、厚く、長期保存ができるのが特徴で、冷え込みが厳しい今の時季が、和紙づくりに最適という。

 注文は県内だけでなく、東京、神奈川などの幼稚園から大学までの150カ所近くからあり、計3万枚ほど仕上げる。

 地元の県立烏山高校の3年生たちは昨秋、自分たちで証書づくりに挑戦した。

 経営する福田博子さん(50)によると、最近では生産者が少なくなり、材料の高騰が続くという。福田さんは「校章が入っていることもあり、通常の和紙より丁寧な作業を心掛けています」と話している。 (原田拓哉)