県北を流れる那珂川と箒川に挟まれ、扇状地に広がる那須野が原の豊富な水資源を紹介する冬季ミニパネル展「探検!大田原の自然」が、大田原市の市歴史民俗資料館で開かれている。地形の特徴から市内の大田原、湯津上地区では、湧水地点が数多く存在し、水が歴史、文化を支えていたことを約六十点の写真パネルで解説している。三月八日まで。 (原田拓哉)

 大田原地区は扇状地の中央の扇央部、下流の湯津上地区は扇端部を形成し、地下に伏流水が流れ、湧水点は約二百カ所に上る。

 豊かな水に恵まれた自然から、日本酒の醸造所があり、家電が一般家庭に普及する昭和四十年代まで、市内には氷室も数多く存在した。

 湧き水を利用した養魚場もあり、ニジマスなどを飼育していた。

 地元では今も、源流がなくて、水が出てくる地点を「頭無(かしらなし)」、釜の形で湧き出る地点を「出釜(でかま)」と呼んでいる。

 湧水は用水から川に流れ、特に、那珂川は国内を代表する清流の一つにも数えられる。

 こうした清流が流れることで、市内にはイトヨ、ミヤコタナゴなどの希少種が生息する。水の神様を祭る弁天様なども点在する。

 パネル展の写真は、民俗学が専門の木村康夫館長が、五年ほど前からフィールドワークの一環として撮影したものを展示。

 木村館長は「地形が生み出した水資源が歴史や文化と密接にかかわっていることを知ってもらえれば」と話す。原則月曜休館。入場無料。