新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、県内各地の花見スポットでも、大人数による宴会の自粛が呼び掛けられている。例年、多くの花見客でにぎわう桜の名所では、来訪者の減少を懸念する声が聞かれた。(林容史、太田理英子、山田雄一郎)

 松戸市は十七日、大人数による花見宴会を自粛するよう市民らに要請した。

 市内では、二十九日、四月四、五日にそれぞれ予定していた常盤平、六実、八柱、国分川の「桜まつり」の開催中止が決まっている。今月七、八日に中心市街地で開催予定だった「松戸宿坂川河津桜まつり」も中止された。

 市公園緑地課は「少人数や家族で食事しながら花見をすることを禁止する趣旨ではない」と話し、散策する場合はマスクの着用やこまめなアルコール消毒を呼び掛けている。

 県立青葉の森公園(千葉市中央区)では、既に早咲きのカンヒザクラやコシノヒガンザクラなど数本が開花。同公園管理事務所によると、約八百本のソメイヨシノはつぼみがふくらみ始め、二十〜二十二日の三連休中に開花が進む見込み。

 例年は三月下旬以降、週末は花見客でにぎわうが、今年はホームページなどで飲食を伴う宴会は控えるよう呼び掛けている。マスク着用などをすれば、散策や少人数での花見は可能。担当者は「ゆっくりと桜を観賞して楽しむ年だと思ってもらえれば」と話す。

 ソメイヨシノ約九十本が開花し始めている千葉市中央区の亥鼻公園では、二十八日〜四月五日まで予定されていた「千葉城さくら祭り」を中止。出店や夜間のライトアップを予定していたが、毎年十万人近い来場者が訪れるため、実行委員会事務局は「健康、安全面を第一に考えると実施は困難」と判断したという。

 館山市内の桜の名所として知られる城山公園(同市館山)は十六日に開花宣言をしたが、約三百五十本あるソメイヨシノのほとんどは、まだつぼみの状態。公園内には、宴会自粛を求め「今年は、純粋に花を愛(め)でましょう」と書かれた看板が立つ。今月末にかけて見頃を迎える予定だが、自粛ムードで例年より来訪者が減少することが懸念されている。

 園内で茶屋を経営する西郷謙次さん(61)は「昨年の台風、消費増税に続き、今回の新型コロナ。団体客がめっきり来なくなり、売り上げへの影響は否定できない。残念だけど、市や商工会を含め、みんなで頑張るしかない」と話す。

◆県立14公園も

 県は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、県立の14公園で花見シーズン終了まで飲食を伴う大人数の宴会の自粛を要請している。

 園内入り口や花火広場で園内アナウンスや掲示板などで告知している。宴会のリスクとして、大人数でのアルコール類などの飲み回しや箸でつまみ合いながらの食事や会話で飛沫(ひまつ)感染の恐れが高まるとしている。

 家族など数人で弁当を食べることは自粛要請の対象としていない。グループごとに一定の距離を保ったり、咳エチケットやマスク着用で感染予防を図ったりすることを求めている。(中谷秀樹)

 対象の公園は以下の通り。

 (1)青葉の森公園(千葉市)(2)幕張海浜公園・海側(同)(3)羽衣公園(同)(4)行田公園(船橋市)(5)館山運動公園(館山市)(6)長生の森公園(茂原市)(7)柏の葉公園(柏市)(8)手賀沼自然ふれあい緑道(同)(9)八千代広域公園(八千代市)(10)富津公園(富津市)(11)北総花の丘公園(印西市)(12)印旛沼公園(同)(13)蓮沼海浜公園(山武市)(14)県総合スポーツセンター(千葉市)