県は、昨年九月の台風15号、十月の台風19号と記録的豪雨による農林水産業の被害総額が七百五十二億五千九百万円で確定したと発表した。二〇一一年の東日本大震災の三百四十六億円の倍以上だった。

 三つの災害のうち、最も被害が大きかったのは台風15号の六百六十五億円で、この災害だけで東日本大震災を超えた。記録的豪雨が五十六億九千万円、台風19号が三十億七千万円だった。

 被害の種類別では、台風15号で発生した六百八十七ヘクタールのビニールハウス倒壊など農業施設が四百八十七億七千万円で最も多く、農作物が百二十二億二千万円で続いた。

 県は十九日、災害復旧・復興本部会議を開き、復旧復興の進捗(しんちょく)状況などが報告された。このうち、農業施設被害について、県と国が最大九割の費用を負担する支援事業に、九千件の要望を受け付けていることが報告された。だが、業者や窓口となる市町村の人手不足や資材不足などで、手続きに必要な見積書の提出や復旧計画の承認など手続きの遅れがみられるという。

 春の耕作シーズンに復旧が間に合わなかった農家も多く、県農林水産政策課は「年度をまたいで支援事業を進めていく」としている。 (中谷秀樹)