調布市の京王線仙川駅前にある通称「駅前桜」が今年も美しい花を咲かせ、行き交う人々の目を楽しませている。二十四日の時点で七分咲きほどで、数日の間に満開になりそうだ。

 駅前桜は樹齢約八十年のソメイヨシノ。二十年前、駅前の再開発に伴い伐採計画が浮上したが、市民らが署名活動で中止に追い込み、守った経緯がある。

 桜の下では毎年四月、恒例のチャリティーコンサートが開かれている。昨季は高い部分の枝が枯れるなど最近は樹勢の衰えが著しい。主催者の市民グループ「仙川出会いふれあいの会」は昨年のコンサートで「駅前桜に延命治療を」と募金を呼び掛け、集まった約四十八万円を市に託した。

 市が昨年五月と今年二月、樹木医の指導の下で枯れた枝の剪定(せんてい)や活力剤注入などの改良工事を施し、効果が注目されていた中での開花。日焼け止めのテープや枝が切られた跡が痛々しいが、芽や花の勢いは昨年より改善したように見える。

 例年より開花が早まり、見ごろは過ぎそうだが、会は二十回目となる恒例のコンサート「3・11ノーモア福島・飯舘村復興の子供たちにエール!」を四月一日午後四時から七時まで、桜の下で開く。桐朋学園大や電気通信大の学生らによる弦楽器の演奏などがある。雨天の場合は翌日に順延。無料。

 問い合わせは、仙川出会いふれあいの会代表の本間紫蘭堂(しらんどう)さん=電03(3307)4524=へ。 (花井勝規)

◆稲城で来月5日まで

 稲城市の三沢川沿いで二十三日夜、ほぼ満開を迎えた桜のライトアップが始まった。「三沢川桜・梨の花まつり」が十回になるのを記念して市観光協会が初めて企画した。市民らが桜並木の散策を楽しんでいる。

 ソメイヨシノが咲き誇る川沿いの約三百メートルに、三百個のライトを設置。幹の部分にピンク、枝先に白の光を当て、グラデーションを演出している。歩道の路面十五カ所には、光のチョウや星、花が動く仕掛けも施した。

 点灯は四月五日までの午後六〜九時。同月四、五日に予定していた模擬店出店やステージなどのイベントは、新型コロナウイルス対策のため中止になった。

 訪れた近くの会社員矢沢敏幸さん(64)は「きれい。模擬店がないのは残念だが、今年は静かに楽しみたい」と話した。 (松村裕子)