東京都内の多くの公立小学校で二十四日、卒業式が行われた。港区南麻布の区立本村(ほんむら)小学校では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、在校生や来賓は出席を取りやめ、時間を短縮したが、卒業生六十九人は笑顔を見せ、担任や保護者らと門出を祝った。

 会場の体育館では、全員マスクをつけ、入り口で手を消毒。当初、五年生が演奏予定だった入退場曲は教職員が演奏。合唱や祝辞などをやめ約三十分短縮した。式中も窓を開けて換気し、椅子の間隔も一メートルあけて並べるなど感染対策を実施した。

 二日から臨時休校に入り、学校開放もあったが卒業生が一堂に会するのは約三週間ぶりで、式典の練習ができないまま本番となった。

 式典後、卒業生らは保護者や担任らと記念撮影をし、名残を惜しんだ。六年生の石塚咲羽(さわ)さん(12)は「練習ができなかったので緊張したが、卒業式が行われただけでもうれしい」と笑顔を見せた。

 PTA会長の綿谷和宏さん(55)は「例年当たり前に行っていた卒業式が、かけがえのないものに感じた。子どもたちが巣立っていく表情をしっかり見届けることができた」と目を細めた。

 都教委によると、この日は約千三百の公立小学校の約四割で卒業式が行われ、二十五日には約六割で行われる。感染拡大の影響から式を中止する学校は「把握していない」という。 (市川千晴)