県は、県内で五例目となる新型コロナウイルスの感染者について、つくば市在住の八十代無職男性であることを明らかにした。同市要の筑波記念病院に肺炎で入院中に感染が判明したが、経路は分かっていない。二十三日夜に県庁で記者会見した大井川和彦知事は「クラスター(感染者集団)発生の可能性もゼロではない」と危機感をあらわにした。

 県によると、男性は十一日に三七度台の発熱や肺炎の症状があり、同病院に入院。肺炎が改善しないことから二十三日に検査した結果、感染が確認された。重症ではないが、酸素吸入を要する中等症という。

 男性は同病院の元職員で妻と二人暮らし。軽い認知症があり、入院前の行動範囲は自宅と病院、病院のリハビリ施設にほぼ限られる。濃厚接触者は妻に加え、治療に当たった医師や看護師など他にもいるとみて調べている。

 知事は「今回はこれまでの四例と質的に異なると認識している。把握していない感染源があるのは間違いない」と指摘。今後の調査で感染経路などが分からない場合は「一段と踏み込んだ措置に移る可能性がある」と述べ、地域限定で集会や会食の自粛を要請する考えを示した。(鈴木学)

◆男性利用のリハビリ施設閉鎖 筑波記念病院

 八十代の男性入院患者の新型コロナウイルス感染が確認された筑波記念病院は二十四日、男性が利用していたリハビリ施設を閉鎖するとともに、同じ病棟の新規入院を停止した。別の病棟や隣接施設は通常通り運営している。

 県や病院によると現在、全部の病棟で約三百八十人が入院し、約千百人が勤務している。男性と同じ病棟の入院患者は約三十人いる。男性は十一日からの入院中は個室にいて、外来の診療区域などには行っていないという。

 病院は、男性が利用した場所を中心に消毒した。一日に三百〜五百人が訪れる入院患者の面会も、当面の間は禁止することを決めた。

 県は、担当した医師や看護師など検査の対象になる濃厚接触者を調べている。

 感染した男性は入院前、この病院と付属のリハビリ施設が立ち寄り先だった。リハビリ施設の利用者は一日あたり五十〜七十人ほどという。病院は「利用者で体調不良がある場合は相談を」と呼び掛けている。(宮本隆康)

◆4人目の感染女性 土浦の居酒屋でも勤務

 県は、県内四人目の新型コロナウイルス感染者である土浦市の四十代の女性派遣社員について、都内の病院のほか、土浦市内の居酒屋「庄や荒川沖駅前店」にも勤務していたことが新たに分かったと発表した。

 直近の勤務は、発熱やせきの症状が出た十九日以前の十四日だが、念のため店舗の消毒や、接触した従業員の健康観察をする。女性は調理場担当で、接客はしていなかったという。運営会社のホームページでも陽性が判明した二十二日以降、店舗を休業したことなどを伝えている。(鈴木学)

◆1人目男性の妻子 検査2回目も陰性

 県は、県内一人目の新型コロナウイルス感染者であるひたちなか市在住の三十代男性について、濃厚接触者の妻と子ども計三人にせきなどの症状が出たため、二回目のウイルス検査を実施したが、陰性だったと発表した。(鈴木学)