新型コロナウイルスの感染拡大で、東京五輪・パラリンピックの一年程度の延期と聖火リレーの中止が決まり、競技会場となっている県内の関係者からは、想定外の事態に驚きや残念がる声があった一方で、「あと一年で万全の準備を」と前向きな声も聞かれた。 

 東京五輪・パラリンピックで七競技の会場となる幕張メッセ(千葉市美浜区)は、オリパラの開催延期が想定されている時期に例年開かれているイベントも多く、会場スケジュールの再確保に労力と調整が求められそうだ。

 幕張メッセは毎夏恒例の音楽フェスティバルやゲームイベント、株主総会など年間九百以上の催しに使われる。正式な使用予約の受け付けは一年前と定めるが、幕張メッセの広報は「大型の案件は正式な予約の前にあらかじめ調整が必要。来春以降も水面下で仮予約の話はある」と説明する。同施設を使って毎夏開かれる数万人規模の展示会は今年は秋に時期をずらし、来年は夏に戻すつもりだった。展示会の主催者は「延期時期が決まるまで動けない」と話した。

 大幅な収益減も懸念される。施設のうち県所有でレスリングやフェンシングの会場となる国際展示場(全十一ホール)の使用料は一日当たり百五十万〜三百万円。パラ競技のゴールボール会場となる民間所有のイベントホールの場合、設営費を含め四百万円となる。今年は五輪の準備で四月二十一日から一部使用停止が始まり、六月一日から九月二十日まで全面使用不可とする予定だったが、スケジュールに大きな穴が開いた。

 昨年四月〜九月のイベント開催実績は約三百七十件だが、来年の同時期もフル稼働できないことが想定される。

 森田健作知事は「いろんな顧客や使用者がいて、幕張メッセが(使用時期を)移動してもらうなどした。来年も頭を下げるのは大変」とし、補償について国に協力を求める考えを示した。幕張メッセ側は先の見通しについて「今は何も話せない」としている。 (中谷秀樹)