小田原市長選は17日、投開票される。県西地域をけん引する主要都市だが、人口は今年、19万人を割った。新型コロナウイルス対策の3密に配慮しながら、持続可能な将来像などに舌戦を繰り広げる。立候補した2人を紹介する。(西岡聖雄) (届け出順)

◆守屋輝彦(もりや・てるひこ)さん(53)無新自

 企業・団体の力生かす

 「的確な政策を打てなかったから人口や企業が減り、市の輝きを失う」と危機感を抱く。「市民主導の町づくりは国内でも突出した成果」と現市政を評価した上で「ボランティアベースの市民活動は進んだが、企業、団体の力は生かされていない。この力を引き出したい」と力を込める。

 都市政策に携わりたいと県に就職した。十八年の在職中、建築の専門職として都市計画や県施設の長寿命化などに従事。「町づくりは突き詰めると合意形成で、それは政治の仕事」と県議に転身。「国と県との連携なしに町は動かせず、国、県とのパイプは十分に持っている」と自負する。

 市立病院建て替え計画を周辺施設との機能連携の面から見直し、企業誘致、従来の組織では難しい若者政策に専従する若者課の新設も目指す。座右の銘は「経済なき道徳は戯言(たわごと)」。妻と二人の娘、愛犬と暮らす。

◆加藤憲一(かとう・けんいち)さん(56)無現<3>

 市民協働、仕組み強化

 「都市間競争で勝ち残ることを日本中でやれば、どこかが滅ぶことを自分たちの幸せにすることになる」と、他の犠牲による繁栄を望まない。「人口増加を前提にした取り組みは現実的ではない」とし「観光などで関係人口、交流人口を増やし、持続可能な経済の活力としたい」と訴える。

 小田原駅の地下街や東口周辺整備、市民ホール着工の三大事業を軌道に乗せ、四十六億円増やした市の貯金でコロナウイルス対策を進めるなど三期十二年の実績を強調。「市民と協働する仕組みを戻らない所まで強化するには、もう一期必要」と出馬を決めた。

 尊敬する人は、江戸時代の名君で米沢藩主の上杉鷹山。鷹山が再興し、地域や国家に貢献する人材を生んだ藩校をモデルに市民講座「おだわら市民学校」を開講。地域で活動する多彩な人材育成にも取り組む。妻と一男一女の四人家族。