商社の年収と肩書きを捨てた女が直面した、惨めな生活。彼女を成功者へと導いたのは、ある物だった!

商社の年収と肩書きを捨てた女が直面した、惨めな生活。彼女を成功者へと導いたのは、ある物だった!

富と名誉を手にし、ほしいままに動かす「成功者」たち。
きっと皆、その座を掴むために血のにじむような努力をしているのだろう。

でも、頑張るだけじゃ成功できない。

―運も実力のうち。

成功者たちの多くは、努力と同じぐらい「運」を重視して、自分だけの特別なパワースポットやラッキーアイテムを持っているという。

成功者から学ぶ、幸運の女神に出逢うためのとっておきの秘密とは?

前回は、不幸に沈む32歳女にセレブ婚をもたらした縁結び神社を紹介した。さて、今回は?



人気料理家、奈々(34歳)の場合


GINZA SIXの『framboise』で待ち合わせた奈々は、白いシャツにデニムという究極にシンプルな装いに、黒のテーラードジャケットをさらりと合わせ、颯爽と現れた。胸までかかる、長く美しい髪が妖艶に揺れる。

くっきり二重の大きな瞳が印象的で、笑うと両頬にできるえくぼがなんともチャーミング。化粧も薄く、派手さはないのに、自然と人々の目を惹きつけて離さないナチュラルな美人だ。

目立つアクセサリーは身に着けていないが、唯一、TASAKIのbalanceのピアスが耳元を華やかに飾る。

「料理を仕事にしていると、ネイルも手元のアクセサリーも楽しめないんです。だから自然とピアスばかり増えてしまって。」

自分の長く細い指を申し訳なさそうに、でも愛おしげに撫でながら話す奈々は、最近人気急上昇中の料理家だ。

主にSNS上で注目を浴びるようになり知名度を高めた彼女は、68kにも及ぶフォロワーを抱えている。現在は、数々の雑誌でレシピを担当するだけでなく、有名ブランドや大手企業のパーティーでケータリングを数多く請け負うなど多忙な日々を送っているという。

自身のキッチンスタジオで開催する料理教室は、予約開始数分後には満席になるほど大人気だ。

また、すでに発売された2冊のレシピ本の売れ行きもすこぶる好調で、現在3冊目の発売に向けての準備に追われているのだという。

自分の才能と美貌を活かし、人気絶頂の奈々。

しかしそんな彼女が、かつて大手総合商社でバリバリ働く企業戦士だったことは、ほとんど知られていない。



いまでも、余白がないほどぎっしり予定が書きこまれたスケジュール帳を眺めていると、これは夢なんじゃないかって思うときがあるんですよ。

自分のことを「料理家」と胸を張って名乗れるようになったのは、ごく最近のことですね。

まったく仕事がなかったドン底から私を救い上げてくれたのは、ある神社からいただいたお水のおかげなんです。


「医師にあらずんば人にあらず」?!名家の娘を待ち受けていた窮屈な未来とは?

私は、広島で代々医院を営む家系に生まれました。

父は3代目で、一人娘だった私は、生まれたときから将来は医師になり、4代目として医院を継ぐことを当然のように言われ続けて育ちました。

でも、それを当たり前のことだと考えていたのは、小学生の低学年まで。物心ついた頃には、自分の将来が医師に限定されていることを窮屈に思い、嫌悪感をもつようになりました。

小学校の卒業文集の将来の夢という欄に、私が“パティシエ”と書いていたのを見つけた父が、鬼の形相で破り捨てた光景はきっと一生忘れられませんね…

その一件で、私の中の何かがプツンと切れてしまったのです。

そして私は両親に対し、どんどん反抗するようになりました。

中学から県でトップクラスの高校に進むと、私を医師にしたいという両親の期待はさらに高まったようでしたが、私は親に相談することなく進路を文系に絞りました。

そして、たとえ文系でも両親に認めてもらいたい、その一心で文系の日本最高峰・東大文Ⅰを目指し、合格したのです。

東大なら、少しぐらいは褒めてもらえるかと期待しましたが「東大より、地方の医大の方がよっぽど立派だ」と父に言い放たれ、がっかりしました。

交渉の末、学費だけは出してもらえることになったものの、生活費は自分でなんとかしろと突き放され、心細い気持ちを抱えたまま18歳の春に上京。

両親としては、東京での生活に私が疲れ果てて広島に戻ることがあれば、再度勉強させて、どこかの医大になんとかねじこみたいとまで考えていたようです。

実際、東大での学業と、家庭教師や塾講師のアルバイトをいくつも掛け持ちしながら両立させることは想像以上に大変でしたが、私は親にだけは絶対に泣き言を言いたくないという反骨心だけで、卒業まで頑張り貫きました。



卒業後は、第一希望だった大手総合商社に就職しました。

なぜ商社、ですか?

昔、父が自分の高校時代の友人で、大手総合商社に勤める人物のことを、母を相手に褒めて話していたことをよく覚えていたからです。

「あいつはいまドイツにいるんだって。その前はイギリスだったし、イギリスの前は確かベルギーだったよなぁ。こんな田舎で一緒に育ったのに、いまじゃ世界を股にかけて活躍してるんだから、まったくアイツはすごいよ」

私も、父からすごいと言われるような人物になりたかったのです。

医師であることを何より誇りに思っていた父ですが、自分が所詮、田舎の町医者に過ぎず、ごく狭いコミュニティーで生きていることは理解していました。

だからこそ私は、広い世界で活躍する人物になり、父に認められたいと思いました。

広島を離れ、親から自由になれていたつもりだったのに。結局私は、親に認められたいという願いにずっと支配され続けていたんですよね…



一年目から金属資源を扱う部門に配属され、たくさん結果を出して、海外駐在を目指すんだと意気込んでいました。

ところが、私は入社4年目で突如体調を崩して出社できなくなり、退職することになったのです。

原因は、上司によるセクハラとパワハラでしたー。


念願叶って総合商社に就職した女が、なぜフリーランスの料理家に?そしてそれは、想像以上に厳しいいばらの道だった!

商社マンなら避けて通ることはできない接待やパーティーですが、お酒が弱い私にとって、飲み会は仕事より何倍もつらい苦行でした。

飲酒を強要され、断ると「飲めないやつが一緒だとみんなの酒もまずくなるから帰れ」と宴席中でも真顔で叱責されました。

宴席で披露する芸に命を懸けているような社員も多く、私も女であるという理由だけで、胸がやたらと強調された衣装や網タイツのバニーちゃんのような恰好を強要させられたことも数え切れません。

嫌な顔を少しでもすれば「こんなこともできなくてどうするんだ」とか「何を気取ってるんだ」と延々と嫌味を言われ続けます。

いまでこそ、パワハラやセクハラと言う言葉が浸透し、社会全体がそういった問題に敏感になりましたが、当時は違いました。

それでも、海外駐在の座を獲得するまでは…と歯を食いしばって我慢していました。

でも、入社4年目の人事で、私と同じポジションの男性社員が全員昇進した中、自分だけ動きがなかったのを確認したとき、ついに心がぽきっと折れてしまったんです。

宴会が得意なだけの後輩が昇進し、仕事でそれなりの結果を出している私が大して評価されなかったという事実は私をひどく打ちのめしました。

次第に、会社のことを考えると動機が激しくなったり、手が震えたり、まぶたが痙攣するようになりました。オフィスを離れても、小さなことですぐにパニックになったり、呼吸乱れたり、無意識で涙が止まらなくなったり…

そしてついに私は会社に行けなくなり、退職に追い込まれたのでした。



再就職の当てもないまま、退職してしまいましたが、両親とはほぼ絶縁状態で、いまさら広島には帰れません。

―仕事探さなくちゃ…

再就職を考えましたが、会社という巨大組織の片隅で、理不尽に苦しめられるような体験はもう2度としたくないと考えました。

そこで、思い切ってフリーランスで活動する料理家を志すことにしたのです。

理由はいたって安易なもので、昔から料理が趣味で得意だったから。

実は料理は、幼い頃から料理上手な母にみっちり仕込まれていました。

後に知ったことですが、私が万が一医学部に進まなくても、立派な婿養子を取れるようにと、母なりに考えて私に指導していたのでした。

以前、食品メーカーが主催するレシピコンテストで入賞した経験もあり、ある程度自信もありました。



フリーランスで働くとは即ち、究極の自立。働き方や仕事内容、収入のすべてが自分次第です。

それまでの、「大企業」という看板に支えられて、また生活も保障されていた人生とは、180度正反対の道のりを歩むことになったのです。

私は、自分の考えがいかに甘かったか、すぐに思い知ることになりました。

まずは、知人の協力を得てHPを立ち上げたり、SNSで情報発信するなどして、細々と料理家としての活動を始めましたが、大した実績のない私に、仕事の依頼など入るわけもなく…

私は実績作りに躍起になり、知り合いのツテを辿って、ファッションブランドの小さなイベントのお手伝いをしたり、WEB媒体で料理ブログを担当させてもらったりもしました。

ところが、実績作りのためと割り切って採算度外視で活動した結果、大赤字で、すぐに立ち行かなくなることに気付いたのです。

食に関わる企業に営業に回ったりもしましたが、ほとんどが資料を送った時点で門前払い。

運よく営業できたとしても、不当な価格を提示されたり、提案したオリジナルレシピを知らない間に盗まれたこともあります。

はじめの3年間はほとんど仕事らしい仕事にありつけず、貯金を切り崩しながらなんとか生活している状態でした。

その生活の惨めなことといったら。何不自由なく親が育ててくれた実家時代とも、商社に勤めていたサラリーマン時代とも全く異なるものでした。

さらに仕事がないという状況は、自分の存在自体を要らないと言われているようで、心が折れそうになったことも一度や二度ではありません。


こうして悪戦苦闘、七転八倒を続けて苦しんでいた私に、友人から運命を動かす情報がもたらされたのは、料理家を志して5年目のことでした。


大都会の真ん中で迷い込んだおとぎ話の世界。金運アップの泉で奈々の仕事は増えるのか?

同じくフリーランスで、グラフィックデザイナーの友人から、金運アップで有名な神社への参拝に誘われたのです。

それは北品川にある【品川神社】で、境内に湧く“一粒萬倍の御神水”で印鑑やお金を洗うと、金運や仕事運が瞬く間に上昇するという話でした。

完全に仕事に行き詰まっていた私は、二つ返事でその誘いにのり、翌日、友人と共に早速【品川神社】を目指したのでした。

【品川神社】は平安時代末期に建立された大黒天を祀る神社で、東京十社にも数えられる名社です。

期待に胸を高鳴らせながら参拝に望みます。



龍が彫られた荘厳な鳥居をくぐり、急な石階段を上って、まずは御本社で手を合わせます。

そしていよいよ、御本社の横に立ち並ぶ、朱塗りの小さな鳥居をいくつもくぐり、泉を目指して階段を降りていきました。

階段を降り切ると、そこは薄暗く、赤い提灯の明かりが妖しく揺れる不思議な空間。まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような、不思議な気持ちになりました。

狐の像が置かれた祠や小さな社がいくつもあり、その一角にお目当ての“一粒萬倍の御神水”がこんこんと湧き出ているのが見えます。

はやる気持ちを抑え、まずは小銭を10枚ほど籠に入れて、御神水でじゃぶじゃぶと洗いました。

さらに「この印鑑を使っている口座に、お金が増えていきますように」と願いを込めながら、泉をひしゃくで印鑑にたっぷりと注ぎます。

最後に、持参した2リットルのペットボトルにありがたく御神水を入れて、【品川神社】を後にしたのでした。





洗った小銭は、すぐに使った方が良いとのことだったので、参拝からの帰り道、『PIZZERIA Bakka M’unica』でランチをして、使い切りました。

そして帰宅してすぐ、友人から教えてもらった通りに、家の入り口と四隅に御神水を注ぎました。

残ったお水は、計量スプーンや包丁など主要な商売道具を洗うのに使い、最後に私の仕事場であるキッチンもぴかぴかに拭きました。

キレイに磨き上げられた自宅のキッチンは清々しく、いつも以上にたくさんのアイディアが生まれてくる予感にワクワクしました。

そして、そのときにつくったレシピをアップしたブログが、たまたま人気ファッション誌の編集者の目に留まり、なんと幸運にも取材していただくことができたのです。

見開き2ページで紹介された「5分で作れて、体温を1度上げるレシピ」は想像以上に話題を呼び、SNSのフォロワー数が爆発的に増えました。

さらに、その記事からアメーバ的に仕事の依頼が舞い込むようになり、ようやく料理家としての活動が軌道に乗るようになったのです。

“一粒萬倍の御神水”が、傷だらけで、すっかり干上がっていた私を潤してくれたおかげだって、心から感謝しているんですよ。



実は先月、広島から両親がはじめて東京に遊びに来てくれたんです。

しばらく会わないうちにすっかり老け込んで小さくなっていて…

その姿を見たら胸が締め付けられて、過去のわだかまりなんてもうどうでもよくなりましたね。

両親を連れて【品川神社】にも行きました。

泉の前で「娘をこれからもよろしくお願いします」と頭を下げていた両親の姿に目頭が熱くなりました。



そういえば、私のお料理教室に通って下さっている生徒さんの一人、絢子さんも、富豪のご主人との出逢いの裏に、秘密のパワースポットがあると教えてくれました…


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薄幸女が、富豪と運命の出逢い婚!彼女を変えたパワースポットとは?



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