毎月の家賃分で、ブランドバッグが1個買える...。そう脳内計算する丸の内OLが、結婚を急いだ理由

毎月の家賃分で、ブランドバッグが1個買える...。そう脳内計算する丸の内OLが、結婚を急いだ理由

ー結婚の正解が知りたいー

未婚・既婚に限らず、「幸せな結婚とは?」と、頭を悩ませている者が多い現代。

妥協婚、事実婚、国際結婚、授かり婚、年の差婚など、多様性があるからこそ迷ってしまうのも事実。

未婚者は、自分にはどのスタイルが合っているのか。既婚者は、他の選択肢があったのではないか、と一度は考えるのではないだろうか。

結婚に「正解」があるとすれば、自分にとってのそれは何なのか?

結婚してしまった人も、これからの人も、色んな結婚のカタチをご覧いただこう。

これまでに、同類婚や主夫婚などを見てきた。今週は?



File11:就活婚を選んだ女


名前:美沙
年齢:27歳
職業:元メガバンク勤務
パートナーの職業と年収:大手テレビ局勤務・年収1,500万
結婚歴:1年
結婚のタイプ:就活婚


「お待たせしました〜♡」

そう言って約束の10分遅れで『LADUREE 青山店』に登場した美沙。

ふんわりとしたAラインの膝下丈スカートに、白のニットアンサンブル。肩くらいで綺麗に巻かれた髪に、キラキラとしたピアスが揺れており、彼女の雰囲気とパステルカラーの店内が、妙にマッチしている。

東京で生まれ育ち、学習院大学出身。卒業後は国内有数のメガバンクへ就職し、昨年結婚を機に退社。

十分立派な経歴だが、現在美沙はほぼ専業主婦状態だという。

「結婚を機に、早々に寿退社をしました。お母さんになるのが夢だったし、大学進学や就職も、全て将来の“結婚”という目標を見据えて選んでいただけなので」

彼女の夢は良い大学へ進学し、大企業に就職してキャリアで成功することでもなければ、自力で1,000万以上稼げる女になることでもなかった。

ただ、“良い旦那と結婚すること”。それに尽きたのである。


結婚する人は気合が違う!?昔から憧れていた“お嫁さん”

「そんなに贅沢をしているつもりはありませんが、この東京で生きていくのにはお金がかかるから」

マカロンをつまみながら話す美沙。しかし、その話の内容は彼女の外見や雰囲気とは違う印象を受ける。

可愛い物が好きで、雑誌に載っている洋服も欲しい。そんなよくいる女の子の一人である美沙は、誰よりも“結婚”を虎視眈々と狙っていたそうだ。

社会人になってすぐに婚活を始めたという美沙。当時法人営業を担当していた美沙の年収は、約430万円。

ボーナスがあり、福利厚生が手厚い日系の大手企業とはいえ、東京で女性が一人で暮らしていくには、そう多くはない金額だった。

「年齢が上がるにつれてお給料が上がっていくのは分かっていましたが、都内で女の子が一人暮らしをするのがどんなに大変か分かりますか?少し良い所へご飯を食べに行き、欲しい洋服を買って美容室に行ってネイルをして・・・そうなると、手元には何も残らないんです」

“むしろカツカツの生活だった”、と美沙は嘆く。

少しくらい我慢すれば良いと思うかもしれないが、常に綺麗で可愛くいることを求められる上、誘惑に溢れている東京。

「毎月出ていく家賃を見ながら、これさえなければあの鞄が買えたのになぁとか思っていて」

毎日一生懸命働いても自分が稼げる金額の上限は見えている。だからこそ、美沙は結婚を切望していた。

「結婚すれば、こんな苦しい生活からも抜け出せるし、何よりも安心感がある。私みたいな女性にとって、結婚は最大の逃げ道であり、最高の就職先みたいなものなんです」



そんな結婚に対して人一倍熱意を持っていた美沙だが、彼女の婚活はなんと学生時代にまで遡る。

良いレベルの男性になるほど、女性にも知性を求めるし、ある程度の大学を出ていることは必須条件。

それだけの理由でMARCHを受験し (自分でも、早慶に行けないことは分かっていたそうだ)、そして就職活動の際も“男性が安心して付き合えそうな職業”という目線でメガバンクを選んだ。

「CAさんになるには、身長が足りなかったんです...あとは秘書も良かったのですが、内定が先に来たのがメガバンクだったので。でも仕事は大変なことも多かったけれど、今振り返るとあの銀行で働けて幸せだったなと思っていますよ♡」

ここまで聞くとなかなかの戦略家だが、どうしてそこまで結婚にこだわっていたのだろうか?

「私には、何もないと分かっていたからです。全てが“中くらい”だと、自分のことを客観的に見られていたから」

そして24歳の時に今の旦那・武史に出会い、彼女の中で狙いを定めたそうだ。

「温厚で優しくて、“いいパパ”になりそうなオーラが溢れていた。大手テレビ局勤務で収入も安定しているし、私はこの人だ!と思ったんです」

客観的に自分を見ていた美沙は、自分は年齢が上がれば勝負できないタイプだとも知っていたらしい。

「特にキャリアも才もない。そこそこのレベルではあるけれど、圧倒的な美人でもない。だから若さという武器があり、まだ“可愛い”だけで勝負できるうちに、結婚を決めるしかないと焦っていました」

その時、美沙はまだ25歳だった。


結婚を決めた美沙。彼女にとって結婚=最大の節約・・?

とにかく積極的にアプローチをし、武史との結婚にこぎつけた美沙。

しかし結婚した時に真っ先に思ったことは“幸せ”という感情よりも、安堵の気持ちが大きかったそうだ。

「私の中で、結婚は就職と一緒。一生安泰の良い企業に勤めるのと、同じことですよ」

美沙曰く、結婚すれば圧倒的な安心感に加えて経済的な安定も得られる。

「旦那様が一生懸命働いてくれるお陰で、私は今、安心して暮らすことができます。毎日ラブラブで幸せ♡とはいきませんが、私は外で働くよりも、家事や子育てをしながら家を守ることの方が、性に合っているんです」

現在、武史と武蔵小杉のタワーマンションに二人で住んでいる夫婦。新婚生活もそろそろ落ち着いてきたため、子供を早く授かりたいと熱望している。



「今でも独身の女友達などを見ていると、純粋にすごいなぁ〜と思います。自分で働いて、稼いで、家賃や光熱費も支払って。更には自分の服飾費や娯楽費も...結婚すれば家賃や光熱費などの生活費は夫が払ってくれるから、その分自分の好きなことに使えるのに」

たしかに、一人暮らしで毎月家賃が引き落とされる度にがっくり肩を落とすこともあるし、“何のために働いているのかな”と自問自答したくなる時もある。

そんな人に対して、美沙はあっけらかんと言い放った。

「家賃を払うのが馬鹿らしいと思っている人は、早く結婚すればいいんです。自分のキャリアアップも良いですが、結婚して、旦那様に甘えればいい。それも幸せな一つの生き方ですよ」



—就活婚。

言われてみれば、婚活は就活と似ているのかもしれない。

より良い条件を求める人もいれば、ひたすら安定を求める人もいる。そうかと言えば、自分を向上させてくれるような人を選んだり、冒険心で自分と全く異なる相手を選ぶ人もいる。

結婚が多様化し、私たちは多くの選択肢を手にしている。

しかし裏を返せば、選択肢が多いからこそ結婚に迷い、悩む人が増えているのだろう。

だが一つだけ言えることは、自分が幸せだと思う方法を、自由に選べばいい。

結婚とは人生の一大イベントであるが、まず何よりも人生をどう楽しく、豊かに生きるのか。全ては自分次第だ。

ーFin.



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