東京とNYで、欲しいものは何でも手に入れてきた。戦略的に結婚した女の光と影

東京とNYで、欲しいものは何でも手に入れてきた。戦略的に結婚した女の光と影

東京には、様々なライフスタイルを持つ者がいる。

中でも、最近特に注目されているのが「デュアルライフ(2拠点生活)」だ。

ビジネスや子供の教育のために、このスタイルを選ぶ人も多い。

通信機器の発達により、東京と地方、東京と海外などでデュアルライフのための環境が整ってきたことも大きく影響しているのだろう。

では、その実際の暮らしぶりとは、どのようなものだろうか?

この連載では、都心に住む限られたアッパー層のデュアルライフに至った事情と、その実態を覗いてみる。前回は45歳で港区を卒業し「沖縄おじさん」となった男、一緒に週末を過ごすのは月1回だけという夫婦の実態を紹介した。今回のデュアラーは…?



#File03 ニューヨークと東京で成功を手に入れた女


名前:嶋田百合 40歳(仮名)
住まい:ニューヨーク(年の3/4)、実家のある白金台(年の1/4)
職業:ファッションコンサルタント・女性起業家
家族:アメリカ人の夫と娘2人(5歳と7歳)


百合が日本に来たら必ず立ち寄るというお気に入りの場所『ザ・ラウンジby アマン』で待っていると、彼女は自信に満ち溢れたオーラをまとって現れた。

目鼻立ちがはっきりとしていて、赤のワンピースが肌の白さを引き立てている。彼女にぴったりの色だ。洗練された装いを褒めると、彼女は笑顔でこう言った。

「仕事で人と会うときは、赤色の服を着ることが多いですね。この色は自分の魅力を引き立てる色でもあり、いつも同じ色だと自分を覚えてもらいやすくなるから、ビジネス戦略の一つです」

たしかに、あの大統領のネクタイの色やあの女性政治家のスーツの色、あれも戦略の一つなのだと思い出す。

彼女の仕事は、服や色がその人に似合うか似合わないかをコンサルするだけではなく、その人そのものを戦略的にブランディングする仕事だ。

米国では、男性のエグゼクティブでもブランディングのために、自分専用のファッションコンサルタントがいるそうだ。エグゼクティブにとって、見た目に気を使うことは、重要な仕事の一つなのである。

百合は、国際結婚、キャリア、NYとのデュアルライフなど、女としての成功と幸せを全て手にしているように見えるが、どのようにして手に入れてきたのだろうか。


欲しいものを着実に手に入れてきた女。その実態とは?

アメリカ永住権は、国際結婚で!


百合は、大学卒業後に留学経験を活かし外資系企業に勤務していた。

当時米国から日本に赴任してきていた今のご主人と、友人の紹介で出会い結婚。彼の任期満了を機に、仕事を辞めてニューヨークに移住することになったそう。

「昔から海外志向が強かったので、外国人の夫とニューヨークに住むことができてラッキー!なんて思っていました。でも実際住み始めると、仕事無し、友人無しで、何をしたら良いのかわからず自分探しをしていた時期がありましたね」

そして自分探しの結果、「好き」を追求してみることにしたのだ。

世界的に名高いファッションの学校で一から勉強し、卒業後はエグゼクティブを多く担当する先生のアシスタントなどを経験し、独立したとのこと。


駐妻を制するものは、ニューヨークを制す!


「初めは、駐妻コミュニティーで、カラー診断やお買い物同行などを行うことからスタートしました。そのうち、駐妻のご主人から現地の日本人エグゼクティブまでがクライアントになっていきましたね。

ニューヨークでは、流行に敏感な駐妻が重要なインフルエンサーです。まずは、そこで知名度を高めたことが次に繋がりました」



ただのスタイリストで終わるのではなく、内面の魅力を引き出し、その人をブランディングする彼女の講座は「百合がコーディネートした服を着ると商談が成功する」と口コミで広がり、瞬く間にブームになった。

そして、そのブームは日本にまで広がっていった。

駐妻たちからの、日本に本帰国しても彼女の講座を受けたいというオファーに応え“ニューヨーク発”と銘打ってオンライン講座なども開催するようになった。

そうこうしているうちに、出版関係の友人から声をかけられ本を出すことになったのだ。それを期に日本とニューヨークとのデュアルライフが始まった。

日本でのイベントや講座のために年に5〜6回帰国し、長い時には娘たちも連れて1ヶ月以上滞在することもあるそうで、実家がある白金台を東京の拠点としているとのこと。そんな彼女に成功の理由を聞いてみた。

「自分に自信を持つことですかね。失敗もたくさんありますが、そんな失敗した自分も好きになる。そのための努力はもちろん、チャンスを自分で貪欲に掴みに行った結果こうなりましたね。

あの手この手を使って戦略的に手にしているものも多いですよ。今思えば、結婚も戦略的だったかもしれません(笑)」

あの手この手を使って戦略的に、とは?気になって聞いてみると、彼女は「そこ、聞きますか?」と笑いながら答えてくれた。


あの手この手を使った成功戦略とは?

「自分をバックアップしてくれる陰の立役者候補を見つけて、その人に何とかして近づき、その人を上手く利用することが昔から得意かもしれないですね。

“こんな仕事をしたい”と思えば、徹底的にコネクションを持っている人を探します。利用と言うと人聞きが悪いかもしれないですが、あくまで戦略の一つですよ」

実は、有名ブランドとのコラボレッスンや出版の話も陰の立役者による協力が大きかったとのこと。

ニューヨークには、世界的に活躍している優秀な人が身近に多くいて、その人と上手く協力することが成功の秘訣だと話す。

そんな自信に満ち溢れたオーラを持つ彼女にも、成功の陰で友人からの誹謗中傷に悩んでいた時期があったそうだ。


女も敷居を跨げば7人の敵あり、成功すると登場するアンチ


本を出版し、彼女の知名度はニューヨークと日本で上がっていった。

それに伴い、アンチも増えていった。ブログやSNSのコメント欄に「金儲けのために本を出した」とか「講座が役に立たない」なんて心無い言葉を書かれたりすることもあった。

「アンチもファンのうち、とネットのコメントはなるべく気にしないようにしていました。でも…」

ニューヨーカーらしく強気で発言していた彼女が、言葉を詰まらせた。



敵は東京にあり、信用していた友人からの裏切りとは!?


そんな彼女を悩ませたのは、学生時代の同級生たちだった。彼女たちとは、社会人になってからも頻繁に連絡を取り合い会っていた。

しかし、気が付くと百合は同級生の間では噂の的になっていた。「Facebookやインスタでのリア充アピールが必死すぎて痛い」とか「夫との関係が上手くいっていないから、子育てを放棄して日本に帰ってきている」などと噂されていると、共通の友人から耳にしたそう。

損得なく安心して接することができる(と百合は思っていた)仲間内での噂話だっただけに、ショックを受けた。それを期に、もしかしたらブログや書評のレビューで誹謗中傷のコメントをしている人達も、実は身近にいる人なのかもしれないと、一時は対人恐怖症になりかけた。

「“みにくいアヒルの子”みたいじゃないですか?みんな一緒じゃないといじめられる、白鳥になって飛び立とうとすると、足を引っ張られ邪魔される」

百合は、もともと良くも悪くも目立つタイプなのであろう。何かと噂の的になりやすいということは、容易に想像がついた。

しかし、彼女はそんな敵を一蹴し、第一線で活躍し続けている。その秘訣を聞いてみた。


秘訣①最高のパートナーを持つこと


辛い時に一番の味方になってくれたのは、ご主人だったと言う。

「どんな時も私を応援してくれて認めてくれる最高のパートナーである主人がいたから、噂にめげそうになった時も前に進むことがきました。本の出版を誰よりも喜んでくれたのも主人ですし、デュアルライフも全力で応援してくれています」


秘訣②ニューヨークと東京のデュアルライフ


そして何よりも、デュアルライフというライフスタイルが彼女を救った。

「日本だけを拠点としていたら人の評価を気にしすぎて、本当に対人恐怖症になっていたかもしれません。ニューヨークのエネルギッシュで多様性を認める空気感が“私は私”と気持ちを切り替えさせてくれました。

拠点を変えることで、気持ちを切り替えることができるというのも、デュアルライフの醍醐味かもしれません」

その反面日本では、気がつくと肩肘張って力が入りすぎている自分から、本来の自分に戻ることができる。この2つの拠点が相乗効果で彼女に良い影響を与えてくれるとのこと。

その土地によって、住んでいる人の考え方やエネルギーが存在する。「デュアルライフ」とは、単に拠点を2つ持つ自由な暮らしというメリットだけではなく、心の拠り所を2つ持つことができるという、精神面でのメリットもあるようだ。


▶Next:5月3日 金曜更新予定
田舎暮らしに耐えられず、娘をお受験させた元女医が登場。セレブ婚の実態とは?



関連記事

東京カレンダーの他の記事もみる

あわせて読む

主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

トレンド アクセスランキング

ランキングの続きを見る

トレンド 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索