日本ワインは想像以上に美味しい!とっておきの一本、お教えします。

日本ワインは想像以上に美味しい!とっておきの一本、お教えします。

2019年も終わりに近づき、いよいよ東京オリンピックの開催となる2020年が見えてきた。

東京オリンピックで期待できる経済効果はさまざまだが、ワインだって、そのひとつ。

ワインジャーナリスト・柳忠之さんに、日本ワインのこれからについて聞いてみた。


Q.東京オリンピックで日本ワインの需要が増大するって本当?日本人が知っておくべき一本を教えて!


柳「いや〜、ラグビーの日本代表は強かったね。強豪アイルランドに勝っちゃうんだから。

前回大会で南アフリカに勝った時もすごかったけど、今回はまたひと皮剥けた感じがする。いまだにルールはよくわからないけどさ……。」

――ラグビーのワールドカップですね!

柳「テニスでは錦織 圭や大坂なおみが活躍してるし、100メートル走でもサニブラウンや桐生祥秀が9秒台を出してるし、日本人選手が世界に挑む姿を見るのは気持ちいいね。」

――ゴルフでは渋野日向子が全英女子オープンで優勝。来年はいよいよ東京オリンピックですから、ますます日本人の活躍を期待しちゃいますね。それはそうと、東京オリンピックで日本ワインの需要が爆発的に増えると噂されてますが……。


あちこちでワイナリー新設。日本ワインは第2フェーズに


柳「たしかに。リオ・デ・ジャネイロ・オリンピックの後にブラジルワインの輸出量が伸びたと言われているから、あながちあり得ない話ではないと思うな。

先月紹介したシャトー・メルシャンも、長野県に新しいワイナリーをオープンさせて意気軒昂。今年また新たにブドウ畑を増やしてたよ。

北海道ではフランスの著名な造り手がブドウを植え始めたし、日本ワインも第2フェーズに入った感じがする。」

――7月のG20大阪サミットの晩餐会では、フランスのマクロン大統領が長野産の赤ワインをおかわりされたとか。

柳「マンズの「マニフィカ」。あれはよいワインだね。」

――すると、東京オリンピックの後には、パリやニューヨークで日本ワインを見るように?



柳「う〜ん、それは短絡的すぎるかな。まずワインという酒は、生産量を増やそうと思ってもそう簡単には増やせない。ブドウを新たに植えてもワインが造れるまで3年かかる。」

――そしたら、すでにあるブドウ畑で収穫量を増やしては?

柳「ブドウの品質が下がるから、美味しくないワインがたくさんできるだけ。」

――……考えが浅はかでした。ところで日本ワインが注目されるようになったのもここ数年の現象のようですが、どのような理由で?


日本にの土地に合ったブドウの種類があった!

柳「造り手の努力としか言いようがないかな。」

――スポーツと同じですか?

柳「ある意味ね。なにしろ開花後に梅雨が来て、収穫期には台風に見舞われ、夏の間中じめじめした日本の気候は、おおよそワイン用のブドウ栽培に向いていない。

年がら年中、乾燥して晴天に恵まれたカリフォルニアとは雲泥の差だ。」

――農耕民族で米が主食の日本人と、狩猟民族で毎日肉を食す欧米人との体格差に近いものを感じます。



今こそテロワールに合ったブドウ品種で勝負をかける


柳「そういうこと。でもね、現代日本ワインの父とされる麻井宇介さんが素晴らしいことを言った。「ワインの銘醸地は移動し得る」とね。

高級ワインの産地として知られるボルドー地方のメドックだって、その昔は沼地ばかり。それをオランダ人が干拓した結果、銘醸地として発展したんだ。

それに20世紀の後半から、カリフォルニアやニュージーランドなど、かつては歯牙にもかけられなかった土地で素晴らしいワインが生み出されるようになっている。

だから麻井さんは、「日本の気候がワインに不向きだと諦めるな。宿命的風土論を乗り越えよ」と若手の造り手らを鼓舞し続けたんだね。」

――そんなテーマの映画がありましたね。あっ、『ウスケボーイズ』だ。

柳「うん、それそれ。でも世界各国のワイン産地を見て回っている僕の目からすれば、やはり日本の気候は多くのワイン用ブドウ品種にとって最適とは言い難い。

つまり、テロワールに合ったブドウ品種を見つけることこそが肝心と思うんだ。」

――テロワールとは土壌や気候などブドウ栽培で鍵を握る、その土地の自然条件でしたね。

柳「そのとおり。そうした中で僕が今注目してる品種は、イベリア半島北西部原産のアルバリーニョ。

大西洋岸の雨の多い土地で育てられている白品種だけど、なんと新潟の海沿いでも栽培されて、うまくいってる。」

――雨がちな土地でも育つ品種があったんですね。根気強く諦めないって、大切だ!


たとえば、こんな1本
「フェルミエ エルマール アルバリーニョ2018」

「フェルミエ」は、元証券マンの本多 孝さんが、2006年に立ち上げたワイナリー。新潟の越前浜は水はけのよい砂質土壌で、海風の影響も加わり、ミネラル感に溢れ、繊細でエレガントなスタイルのアルバリーニョに仕上がる。残念ながらワイナリーではすでに完売。

¥11,000(税込)/フェルミエ TEL:0256-70-2646



教えてくれたのは、柳 忠之さん

■プロフィール
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、ワインの達人が親身になって答える。



関連記事

東京カレンダーの他の記事もみる

あわせて読む

主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

トレンド アクセスランキング

ランキングの続きを見る

トレンド 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索

トップへ戻る