老舗の王道を知り尽くした大人たちは、そろそろ穴場で新たなしゃぶしゃぶといきたいところ。

そこには、大判サイズや厚切り肉といった心躍らせる特別な極上肉が待っている。

今回は、牛しゃぶと豚しゃぶ、それぞれをご紹介!

今こそ〝いきつけ店〞をアップロードするときがきた。



箱を開けた瞬間、すべての大人を
魅了する大判の銘柄牛が登場!

『京都 飄嘻 西麻布店』

西麻布の路地裏にあるしゃぶしゃぶと京会席『京都 瓢嘻 西麻布店』では、季節の会席を愉しみつつ、メインに「出汁しゃぶ」という銘柄牛を堪能できるコースが名物。



選べるのは、日本三大銘柄牛のうちのふたつ〝近江牛〞と〝神戸牛〞のいずれかで、箱を満たす大判サイズとサシの入りの美しさに思わず感嘆する。

そして半日かけてとった特製の和風出汁に、これでもか!と白ねぎを入れて食すのが流儀だ。



近江牛は肉質がきめ細かく、脂は甘く、しつこさとは無縁。神戸牛は赤身でありながら、口溶けまろやかで旨味が強い。いずれも一枚が大きく、奥行きのある出汁が牛の深みを後押しして、食べ応えも充分だ。

昆布出汁に滲み出た牛の旨みがともに食す野菜にも浸透し、〆の生蕎麦まで箸が止まらない。



プライベートな空間で会席を堪能できる、完全個室のお座敷は畳で掘りごたつタイプのため、ゆったり寛げる。

個室は2名から使え、部屋をつなげると最大50名まで対応可能だとか。



牛肉でありながら、これほどまであっさりと食べられるしゃぶしゃぶは、なかなかお目にかかれないだろう。期待以上にお腹も心も満たされてしまう。



肉厚のシャトーブリアンをしゃぶしゃぶする。
そんな至福のひとときを

『東京肉しゃぶ家』

新宿の職安通り沿いにある『東京肉しゃぶ家』。わずか12席という小箱ながらも提供するのは、無類の肉好きのオーナーが食べ歩いて最高だと感じた、但馬太田牛を筆頭に但馬玄などが揃う。

初めて訪れるなら「お肉3種コース」1万4,000円がおすすめ。年間600頭しか出荷されない雌牛の但馬太田牛サーロインや銘柄牛の希少部位シャトーブリアン、特選牛タンが味わえる。



見事なサシの入ったサーロインは、鍋いっぱいに広がる大判サイズ。シャトーブリアンも手切りで約8ミリ厚と、肉の旨みを感じられる厚さにこだわっている。

また、出汁は天然真昆布を白神山地の天然水を使って、半日かけて水出しするという手間のかけよう。肉の旨味を引き出すための趣向が凝らされている。



自家製ポン酢、ゴマだれや塩など味を変えることで、訪れる新しき味わいに高揚が止まらない。



食べ終わる頃には充足感に満たされ、家路に着くまで幸福の余韻に浸れるだろう。


ねぎをたっぷり巻いてヘルシーにいただきたい!


甘みとコクが奥深い希少な黒豚を
とことん堪能できる幸せ

『ひご家 GINZA』

イギリスバークシャー種の系統豚〝かごしま黒豚〞という希少な黒豚を扱うのは、銀座六丁目にある『ひご家 GINZA』。

鹿児島に本店を持ち、血統を保つ経営農家から直接仕入れている。使う部位は、薄切りのバラ肉。



特製の出汁に山盛りの深谷ねぎをすべて投入し、黒豚の両面色が変わったら、ちょっと多いかな、と思うくらいの深谷ねぎを巻いて一気に頬張る。



黒豚は浸透度が高いため、短時間で出汁をしっかり吸収し、旨みが倍増するのだとか。確かに、ねぎの歯ごたえも楽しく、独特の黒豚の甘みに思わず虜になってしまう。

ポン酢やゴマだれも注文できるが、初めてならそのままがおすすめ。辛いのが好みなら、唐辛子入りの自家製の柚子胡椒を添えてアクセントをつけるのも乙。



「火鍋風ねぎしゃぶ」¥4,000は、鶏ガラに5種の香味野菜を焼き上げて長時間煮込んだパイタンスープに特製辛味スパイスを加えたもの。刺激的でクセになる辛さが魅力。



「かごしま黒豚ネギしゃぶコース」4,800円は、自家製さつま揚げや霧島地鶏の炭火焼き、デザートに「しろくま」まで、鹿児島ならではの〝わっぜうまか〞な料理を思う存分堪能できる。



元祖〝豚ねぎしゃぶ〟は、
極上肩ロースの見事なサシが艶めく

『三櫂屋』

四谷三丁目の交差点からほど近い、杉大門通りの中ほどにある『三櫂屋』は、ここ舟町で25年以上愛され続ける豚しゃぶ一筋の店。ふらりと立ち寄れる酒のあても多く、まさに穴場的。

「豚ねぎしゃぶ」を始めた元祖でもある。誕生は、鮮度の良い豚との出合い。



脂と赤身のバランスが絶妙な極上肩ロースを飽きずに食べてほしいという思いから、引き立て役に白髪ネギを合わせた。

豚肉をしゃぶしゃぶした後、白髪ネギを少量入れて10秒、シャキシャキした食感を残すくらいがちょうどいい。



また、酸味の効いた自家製タレに大根おろしを入れるのも、あっさり食べるためのこだわり。このスタイルだと、何枚でも豚肉が食べられてしまうから不思議だ。

扱う豚肉が新鮮ゆえ、鍋に一切アクが出ないことにも目を見張る。締めに、この出汁をかけていただくお茶漬けが、また至福。



豚の背ガラをベースにした冷製スープに湯通しした肩ロースを入れた「ひやし豚しゃぶ」¥3,160(税込)。

焼きねぎと大根おろしをのせて自家製タレで味わったり、みょうがにすだちを絞るなどアレンジ可能。



シンプルな料理だけに一切の妥協を許さない、真摯な姿勢こそが安定の味を生み出しているのだろう。