鮨好きから熱い視線を注がれる人気店が、西麻布の『鮨十(すしとう)』だ。

名物「大トロの炭火直炙り」は、食感も温度も初めての感覚で、一度食べたらくせになる!

その美味しさをじっくりとご紹介しよう。


今行くべき西麻布きっての注目店がここにある!

西麻布交差点のほど近く、裏路地を進み辿り付くのが今回の目的地『鮨十』。鮨の激戦区・西麻布のなかでも、グルメな大人たちからの熱視線が注がれる注目の場所だ。

コースの随所にちりばめられたサプライズに訪れた人は必ず虜になってしまう『鮨十』の魅力をコースの内容と共にお伝えしていこう。


客席の和やかな雰囲気に緊張もほぐれていく…

凜とした佇まいにすっと背筋が伸びるが、そんな緊張感を大将の温かな出迎えと、店内の和やかな雰囲気がほぐしてくれる。

この日オーダーしたのはつまみ6品、握り10貫を楽しめる「鮨十コース」(1人前18,000円)。

最初の一杯と共に、旬の魚介を使用した小鉢を楽しんでいると、登場するのが「真鯛 桜の葉〆」だ。


旬の刺身を味わえば春の訪れを実感できる

真鯛がのる淡いピンクの台は、岩塩プレート。ここにすだちを搾り、爽やかな酸味とほのかな塩味をプラスしつつ召し上がれ。

ほんのり桜の香りを纏った真鯛は、春の訪れを感じさせてくれるだろう。


穴子を串焼きで供する『鮨十』ならではの逸品

続いて旬の貝の刺身を味わった後、すっと大将が手渡しで供してくれるのが「穴子の串焼き」。

「寿司屋で串焼き⁉」と驚かされる一品だが、常連の間では『鮨十』を訪れたら必ず食べたい名物のひとつなのだ。


小骨を感じやすい穴子だが、同店で使用するのは100gサイズの脂ののった穴子のみ。皮を取り、炭火で醤油を付けつつ焼き上げたら仕上げに山椒で香りをプラス。

口に運べばホクホクとした身の柔らかさと、穴子の旨みが口いっぱいに広がっていく。

自然な甘みを感じられる新玉葱ソースで味わう「鰆」や、噛むほどに旨みが溢れ出す「子持ちヤリイカの煮付け」など、全6品のつまみで楽しませてくれる。


「鰆 新玉葱のソース」


「子持ちヤリイカの煮付け」


握りの前にはスープでお腹を温めて

握りに入る前には必ずスープが提供されるのも、嬉しい心遣い。しっかりお腹を温めながら、握りへの期待を高めていきたい。

時期によって内容は変化するが、この日は「スッポンスープ」。

贅沢にスッポン丸ごとから出汁をとり昆布出汁と合わせたスープは、ほっと心まで温めてくれる。


大トロの炭火炙りは、一度食べたら忘れられない美味しさ!

シャリ×ネタの計算し尽くされた絶妙なバランス

一貫目は、濃厚な旨味がある金目鯛を昆布〆にしてさらに奥深い味わいにした「金目鯛の昆布〆」。

『鮨十』の大将・瓜生氏が手がける握りは、とにかくネタとシャリとのバランスが見事。

シャリは赤酢と米酢の2種を用意し、ネタに合わせて使い分ける。


小粒ながらももっちり食感のシャリにも注目

使用する米は契約農家から仕入れる「鮨十米」だ。精米や保存方法を細かく指定し、ゲストの来店時間に合わせ、羽釜で炊きあげる。

こだわりのシャリが全てのネタの旨みに寄り添い、口の中ではらりとほどけながらもっちりとした食感を感じさせてくれるのだ。

「さより」の繊細な味わいを、最高に引き立てている。


じっくり違いを堪能できる!まぐろの美味しさ三段活用

旬の握りを楽しんだ後は、まぐろの握りが三貫供され、それぞれ異なる美味しさを楽しませてくれる。このひと時が『鮨十』を訪れる人の最大の楽しみになっているのだ!

一貫目は「まぐろの漬け」。まぐろ節を加えた醤油で10分ほど漬けた赤身は、深い旨みを感じさせてくれる。

江戸前の仕事を施したまぐろの最高峰の味わいを堪能した後は「中トロ」が登場。

筋のないハラカミという部位を使用しており、まぐろのもつ本来の美味しさをダイレクトに体感できるのだ。


大トロの美味しさを最大限に引き出した極上の一貫

そして三貫目は「大トロ炭火直火炙り」。「鮨十コース」のメインとも呼べる一品であり、この握りを目当てに『鮨十』を訪れる人も多いと言う同店の名物である。

「大トロ炭火直火炙り」は他店の炙りトロとは一線を画す存在である。

上から炭火を当て、人の舌が一番甘みを感じる30〜40℃に、握り全体をシャリまで温めるように炙っていく。

“炙る”という行為を単なるパフォーマンスにとどめず、大トロの美味しさを引き出すしっかりと理にかなった方法へと昇華させているのだ。


温かいうちに口に運べば、大トロの力強い旨みと甘みがジュワ〜と溢れ出し、次の瞬間には、すっととろけてシャリと一体に。ふわりと鼻を抜けていく炭の香りも堪らない…。

まぐろ三貫の締めくくりに、江戸前ならではの仕事と『鮨十』オリジナルのひと手間が融合した一貫を楽しめるのである。

一度この炙りネタを食べたらまた必ずこの店に来たくなるはずだ!


コース終盤に登場する巻物にも驚きが潜む

手渡しの「うに」など握り8貫を堪能し、コースも締めくくりに入った頃に登場するのが「かんぴょう巻き」。

一見、普通のかんぴょう巻きに見えるが、なんとオリーブオイルで味わうというから驚かされる。意外な組み合わせだが、これが相性抜群!

つまみにもなるよう甘さ控えめで食感を残したかんぴょうに、オリーブオイルの酸味と香りがそっと寄り添い、新しい味わいを楽しませてくれる。


気の置けない仲間や家族と訪れたい特別な場所

『鮨十』が目指すのは、ゲストを第一に考えたお店作り。カウンター鮨でありながら、お子様連れも歓迎というのも、嬉しい心遣い。

「今夜は肩肘張らず、美味しいつまみと握りをゆったり楽しみたい」、そんな日にこそ『鮨十』へ足を運んで欲しい。