無数にオープンするお店の中で、これから人気になるお店を選ぶのは至難の技。

そこで注目したいのが、超人気店のDNAを継承した新店。有名店出身のシェフが腕をふるう店や、話題の店の次の一手がそれにあたる。

名店のDNAを持つお店の面白さは、前の店のイズムを継承しつつ、独自に進化させていること。

そんな要素を持ち、これから話題になるであろうレストランを厳選した!



和の手練による新店は、予期せぬ料理で心を躍らせる
『NK』

2009年からミシュラン三ツ星を取り続ける『石かわ』。その店主・石川秀樹さんは、『蓮 三四七』、『虎白』、『波濤』など、予約の取れない店を次々と生みだしてきた。

そして今度の新店には34歳という若き料理人・角谷健人さんを抜擢した。「石川さんが名付けてくれました」。そう言って角谷さんが差し出した名刺には“カク・ランド”というニックネームが記されていた。

あの有名テーマパークをもじった愛称で、角谷さんの料理が奇想天外でありながらも、誰にでも愛されるという本質を言い当てている。



角谷さんが店主を務める『NK』は石川グループ唯一の洋食のベテランシェフ高橋七洋さんとタッグを組んだ新店。

その魅力の秘密は石川さんをして〝奇才・天才〞といわしめる彼の料理。『石かわ』の流れを汲むと聞けば、想像するのは素材の味をクリアに引き出した和食。

だが角谷さんは、和洋中の引き出しから自在にインスピレーションを取り出し、才気あふれる組み合わせで料理を構築する。

しかも、初めて出合う味なのに、誰もが違和感なく美味しく味わえることに驚いた。

「考えながら食べる料理にはしたくない。ただ美味しいと思ってもらえればうれしいです」と角谷さんは笑う。

気鋭の若手を育てる達人、石川さんが見出した新しい才能。

それを聞きつけた多くの美食家が、誰よりも先に駆け付けたいと熱望する待望の一軒の誕生だ。


一度焼いて出汁につけた万願寺唐辛子を麺と同じ細さに切って和えた一品。口の中でほどよく青い香りとほのかなスモーキーさが弾ける。すだちや胡麻油などさっぱりとこっくりのバランスが絶妙。塩気はキャビアで補う


ブイヤベースにインスピレーションを得た炊き込みご飯。サフランライスを多数の魚介の出汁で炊き上げている。バターのコク出しのようなイメージでウニをプラスし、ジュレ風の繊細なカニあんをアクセントに。料理は¥25,000〜(税サ別) のコースより


【いまが予約のチャンス!】

WEBの他、『石かわ』グループの電話からも可。11月は満席。10月1日より12月、1月、2月分の予約開始。
URL:https://omakase.in/ja/r/bq748123



『コート・ドール』のイズムを継承する名店が神戸より移転
『Patous』

料理人から料理人へ、名店といわれるフレンチの系譜は皿の中にその血が引き継がれていく。

山口義照さんは、若き日に『コート・ドール』で斉須政雄シェフの料理に衝撃を覚え、店の門を叩いた。その後、フランス修業を経て『パトゥ』を開店。神戸の名店として20年間名を轟かせてきた。

「多くの店で学びましたが、一番影響を受けたのは斉須シェフです」ときっぱりと話す。



斉須シェフのシグネチャーメニューである「赤ピーマンのムース」は、山口シェフが神戸時代から、時に素直に、時にアレンジを加えながら、作り続けている一品だという。

東京でのオープンは8月13日。縁あって東京に移転することとなったが、目指す料理は変わらない。

食材と真摯に対峙し、斉須シェフと同じく、研ぎ澄まされたフレンチを追求する。



ただ人生の折り返し地点を過ぎ、次のステージでは自身の目が行き届く少ない席数にこだわり、大胆なオープンキッチンを採用。

空間も料理もいまの時代にアップデートされており、その感性は流石の一言。限られたテーブルが埋まるのは時間の問題になるだろう。


【いまが予約のチャンス!】

WEBの他、電話での予約も可。オープンして間もないため、席の余裕あり。窓際の席がおすすめ。
URL:https://patous.jp/


ここぞの時に使える、渋谷の隠れ家中華が話題!


青山の美しき中華を昇華させた渋谷の隠れ家
『中華寝台(chinese bed)』


ここ数年、グルメシーンで盛り上がりを見せている中華だが、昨年11月にオープンしてなお評判が高いのがこちら。

店内はカウンター10席のみ。目の前で調理する様子が楽しめるオープンキッチンの一軒だ。



腕を振るうのは、若干29歳の若きシェフ、上笹俊さん。薬膳中華で知られる南青山『Essence』で8年修業し、この度『中華寝台』の料理長に抜擢。

スパイスや薬膳素材が敷きつめられた〝香りの玉手箱〞の蓋を開け、その香りとともに中国茶を愉しむことからコースがスタート。

渋谷の賑やかさから一転、心安らぐ粋な計らいだ。



運ばれてくる皿の数々は、中華なのにフレンチのような美しい盛り付けに歓喜の連続。

鱧の冷製スープや鴨のローストなど、和や洋でおなじみの食材を王道の中華料理にアレンジしたりと、遊び心もプラス。



合わせるアルコールペアリングは、なんとフリーフロー!最初に飲んだ泡を、最後にもう一回、なんてことも可能。

とにかくゲストを喜ばせたい、という気概に満ちた空間で、居心地がいい。季節ごとに訪れたくなる、まさに注目の一軒だ。


【いまが予約のチャンス!】

WEBの他、予約は電話でも可。10月はまだ空きあり。1週間前ぐらいに予約すれば、確実。
URL:https://omakase.in/ja/r/kz979281



和の名店を渡り歩いた料理人が独立
『赤坂おぎ乃』

「もともと寿司職人になりたかったんです」と、料理人を志すきっかけを話してくれた店主の荻野聡士さん。

ところが、「日本の文化を見てから、寿司職人になるのもいい」という父親の助言で、和食の世界へ。

高卒であの京都の名門『嵐山 吉兆』で8年修業を積み、『銀座小十』で5年、同系列の『銀座奥田』で料理長に就任。華々しい経歴を引っ提げて今年3月、33歳で独立した。



「京都で学んだ華やかな盛り付けと、おもてなしの心。『銀座小十』で得たカウンターならではの、ダイナミックな日本料理。その両方を表現できるのが自分の強み」と荻野さん。

名店で叩きこまれた「和食の王道のよきところを、わかりやすく現代に伝えたい」と話す。



たとえば、八寸。コースの序盤に出す店が多いが、ここでは茶懐石の起源に乗っ取り、酒の肴として中盤に登場する。



また、焼き物で勝負したいとの思いから、焼き台を中央に。カウンターでダイレクトに炭火の香りを感じられるのも、『おぎ乃』の醍醐味だ。

今後ますます腕に磨きがかかるであろう、若手実力派の味を今から押さえておきたい。


現在は2ヶ月先まで予約が埋まっている状況だが、空きが出ることもあり。一度、来店した人は店頭で次回の予約も可能。
URL:https://omakase.in/ja/r/gx748339


月刊誌最新号では、これ以外にもこの先、予約が取れなくなるであろうお店を紹介している!

まさに今が訪れるチャンスと言える! ぜひ、お店にアプローチしてみよう!