男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:お泊まり旅行をしてから、彼女が冷たくなった…。女が男を拒んだ、本当の理由



「舞・・・何か僕に、言うことない?」
「え?何が??」
「言うことは何もないのか・・・ごめん・・・同棲の話、一旦解消したいんだ」

保と交際して、3か月。私たちは結婚を見据えて一緒に住む約束をしていたのだが、突然の同棲解消宣言に驚いてしまった。

けれども驚いたのは、それだけではない。

「舞さ、僕以外に誰か男の人がいる?」
「え・・・ま、まさか。そんなことあるわけないじゃない」

保以外に彼氏はいない。だが一人だけ、脳裏をよぎる存在がいることは確かである。

「どうして突然そんなこと言い始めたの?そんな人いないし、私が好きなのは保だけだよ。ねぇ、別れたくないよ・・・」

彼の前で大げさなほど泣き崩れてみるものの、保が私を見る目はとても冷たい。

「ごめん。もう信用できなくて・・・」

リッチで優しくて、素敵な彼氏だった保。

彼と結婚出来ると信じ、私はもう一人の男・・・孝雄と言う名の男の方とはキッパリ別れたつもりだった。

一緒にいるところは見られていないし、その二人が繋がることは絶対にない。それなのにどうして保は、孝雄の存在に気がついたのだろうか。


甘い蜜を吸ってきた女が受けた罰。彼氏がその存在に気がついたのはナゼ?

Q1:男が最初に違和感を抱いたのはいつ?


そもそも元彼である孝雄との出会いは、もう4年も前に遡る。

48歳で経営者。当初は全く興味が湧かなかったし、おじさんなんて無理だと思っていた。

だが年の功なのか経済的余裕からなのか、孝雄はとにかく優しくて、私を姫のように扱ってくれた。

欲しい物は何でも買ってくれたし、六本木にあるタワーマンションの部屋も彼が借りてくれた。当時25歳で、普通の一般職の私には、かなり身分不相応だったことは重々承知だ。

けれども私は、学生時代から少しタレントのような活動をしていたほど外見はそこそこ良い。だから寄ってくる男性陣は多かった。

特に20代中盤は欲しい物もたくさんあったし、少しでも贅沢な暮らしをしたい願望があった。

そんな中現れたのが、孝雄だ。

彼と一緒にいると、自分では決して行けないような高級ホテルでの宿泊に、ビジネスクラスでの旅行。三ツ星レストランに、ハイブランドでのお買い物。

全てが楽しかったし、キラキラしていた。だが彼は結婚相手ではない。それは分かっていた。

だから私は1年くらい前に、孝雄と別れる決意をし、別の男性を探すことにしたのだ。

そして出会ったのが、まさに理想の相手といえる保だった。



「舞ちゃんは、タレントさんか何かしているの?すごい美人さんだよね?」

最初に会った時、目を丸くしてそう尋ねてきた保。その素直な反応が可愛くて、ピュアな彼に心惹かれていった。

「いえいえ、普通の一般人です。保さんは?お仕事は何をされているんですか?」
「僕はベンチャー系の会社をやっていて」

何となく会社名を聞き出し、お手洗いに行ってソッコーで社名をググったことは言うまでもない。

「そんな綺麗なのに、普通に働いていて素晴らしいね。僕、そういう子が好きなんだよね」
「毎日地味に働いていますよ〜!」

年齢も私に近く、30代前半。保は、孝雄とは年齢も業種も全く違うため、友人が被っていることもない。

「よければ、今度食事でもどうですか?」

そう誘われ、私は二つ返事で行くと答えた。

そこから何度か食事をして交際へと発展したのだが、保と交際した時点でその先に結婚も見えてきて、私は孝雄と別れる決意をしたのだ。


おじさんの存在は消したはずなのに…一体、どの行動がマズかった?

Q2:女の背後におじさんが潜んでいることを、男が確信した理由は?


交際を開始して3ヶ月目に入った頃。保はかなり私のことを好きでいてくれたようで、同棲の話を持ちかけてきてくれた。

「舞、せっかくだし一緒に住まない?」
「もちろん・・・!!嬉しい!」

彼は表参道の高級低層マンションに住んでおり、そこで暮らすことは私の夢でもあった。だから彼からのオファーに、当然喜んで飛びついたのだ。

「でも、舞の今の家はどうするの?・・・ってそう言えばいつも家の前に送っていくばかりで、まだ一度も舞の家に上がったことがなかったね」

孝雄とは別れ話をしていたが、正直に言うと未だに家賃は払ってもらっていた。

さすがに気まずくて一度も保を家へ上げていなかったが、何か気がついたのだろうか。

「え?あ、いや保の家の方が全然広いし、うちは汚いからさ・・・」

私も馬鹿ではない。自分のお給料で六本木のタワーマンションに住めるわけはないので、保が知ったら不信感を抱くに決まっている。

そこでデートの帰りはいつも、家の近くの他のマンションの前でタクシーを降りていたのだ。

保は、私に孝雄のような人がいることは全く気がついていなかったと思う。

「まぁ引っ越し準備もゆっくり進めたらいいよ」
「そうだね。ちょうどクリーニングから上がってきた物とか、先にこっちに持ってきちゃおうかな」

こうして私は少しずつ、保の家に自分の荷物を運んでいた。



孝雄と別れ話をした後も、何度か食事へ行っていたことは事実である。けれども体の関係も持っていないし、今までのお礼を兼ねて・・・そして何よりも、家のことなども含めて、新しい人がいると伝えたのだ。

「そっか・・・いつか巣立っていっちゃうとは思っていたけど仕方ないね。舞、幸せになるんだよ」
「うん。ありがとう。本当に今まで色々な経験をさせてくれて、ありがとう」

こうして孝雄とも平和にお別れをした上で、私は晴れて保の家へと駆け付けた。

しかしそのタイミングで、保から同棲解消を言い渡されてしまった。

—まさかとは思うけど、孝雄の存在がバレた?

確かに少し時期は被っていたかもしれないが、今はこうして完全に別れている。それに高級タワーマンションでの暮らしもうまく隠していたので、絶対にバレていないし、孝雄の存在は知らないはずだ。

保の中では、私は間違いなく一般職の普通の子として通っているのだ。

「なんで?理由だけ教えて欲しい。嫌なところがあったら直すから」
「理由かぁ・・・何かそれを言うのも嫌だな」

明らかに態度が変わってしまった保。

完璧に隠していたはずなのに、一体どうしてこうなってしまったのだろうか。


▶前回:お泊まり旅行をしてから、彼女が冷たくなった…。女が男を拒んだ、本当の理由

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おじさんの存在がバレた理由