ここぞというときに覚えておきたい、ハレの日のレストランが昨年末虎ノ門ヒルズに誕生した。

その名は『unis(ユニ)』。あの紹介制フレンチ『スガラボ』で5年間シェフを務めた薬師神 陸シェフ率いる気鋭の新店である。

店内には驚きの仕掛けが用意され、コースでは日本の旬な食材がさまざまに姿を変えて登場。

デートで訪れればこれ以上ないサプライズを与えてくれること請け合いな、注目店の全容を見ていこう。


世界的クリエイティブ集団による光と音の仕掛けで、幻想的な世界へと誘われる!


レストランに入り扉を開ければ、めくるめくドラマティックな空間が広がる。

全体を白でまとめた店内には、緩やかなアーチを描く大理石のカウンターが8席。

オープンキッチンを望む風景は、まるで舞台を見ているかのよう。その雰囲気にゲストの顔は高揚感で輝く。

コースがスタートすると、両脇のスクリーンには世界で活躍するクリエイティブ集団、パラノマティクスが手がけた演出が投影される。

料理に合わせた日本の四季や、アニバーサリーを彩る演出を、煌めくプロジェクションマッピングで表現するのだ。


香り高い和仏折衷の食材とソースで仕立てた料理は、驚くほど軽やか!

月替わりのおまかせコースでは、薬師神シェフ自ら全国600以上の生産者を訪ね、厳選した食材が使用される。

明石の甘鯛は白ワインソースに鹿児島の黒酢を煮詰めて加え、独特の風味をプラス。

皮もクリスピーに焼き上げた甘鯛には旨みがあふれ、ふきのとうの苦味が春の訪れを感じさせる。


マリーゴールドがあしらわれたブーケのようなスペシャリテ

ブーケを思わせる特注の器を使用したスペシャリテのサラダ。

ルッコラやマリーゴールドの下に、河豚のフリットや海老芋のピュレなどさまざまな味を潜ませる。

苦味が立った冷たい野菜と、優しい甘味を持つ温かい食材とのコントラストが面白い。


氷見産寒ぶりの脂が乗ったハラミを魚醤でマリネにした前菜。

表面だけを炙り、ややねっとりとさせた寒ぶりに、ホワイトバルサミコをかけたかぶらのおろしが絶妙に絡む。

そこに自家製カラスミを添えたり、冷たいりんごのパウダーをまぶすなど風味が加わり、食べていてその変化が楽しい。


トリュフの妖艶な香りが際立つひと皿や、和風の〆も!

ロールキャベツ、おじやなどなじみ深いメニューにほっこり!

美しく軽やかな料理が続く一方で、和食や洋食といった日本人がなじみ深い料理をフレンチ的に解釈した逸品も提供される。

和のしんじょうに見立てた蛤のクネルは、オレンジ白菜で包んでロールキャベツ風に。

妖艶な黒トリュフ香りが鼻を抜ける、濃厚な味わいだ。蓮根とピスタチオを細かく刻んで入れて食感を出しているのもポイント。


コースの〆に出てくるのが、焼きトマトの酸味をアクセントに使った“おじや”。

じっくりと煮込んだチキンブイヨンが、米の一粒一粒に染み込み、仕上げにベルガモットを振りかけて上品な香りをプラス。

どこか懐かしいケチャップライスのような味わいは、ほっとため息の出る美味しさだ。


デザートは佐賀の真っ白なブランド苺「雪うさぎ」を使用したひと皿。

マスカルポーネをブレンドしたクリームの濃い甘みと、苺のフレッシュな甘みが絶妙にマッチする。



劇場さながらの空間で、約3時間かけて楽しむコースは28,000円。

「誰かの記念日のために予約する。そんなレストランを作りたかった」とは薬師神シェフ。新時代のグランメゾンになりうる一軒だ。