一生使える!完全保存版『目黒の美食レストラン』7選

一生使える!完全保存版『目黒の美食レストラン』7選

いま、大人は目黒で遊んでいる。山手線と南北線が乗り入れ、恵比寿や港区にもほど近い。—にも関わらず、これまで目黒は脚光を浴びてこなかった。それが今、このタイミングで多くの遊び慣れた大人が目黒に集ってきているという。

若者がいない落ち着いた雰囲気、抜群のアクセス、そして何より実力派のレストランが多くありながらも、近隣と比較してリーズナブルに楽しめるのがキモ。今回はそんな目黒の美食を二日連続でご紹介。まずは洋。行くべき価値はココにある。


『Restaurant L'asse』の「4種のチーズを包みこんだラビオリ」

イタリアの三ツ星で修業を積んだシェフが目指すのは「日本の食材や気候風土を生かした」イタリアン。皿の隅々に息づく美学を堪能したい。


目黒が世界に誇るイタリアン。必食のラビオリがここに

日本人がイタリアン好きなのは麺(パスタ)料理が充実しているからとか、生魚を食べるという食文化が似ているからなど、さまざまな理由が思い浮かぶが、大きな共通点として〝素材を大切にする〞という精神が料理に反映されているからではないかと思う。

『Restaurant L'asse』の村山太一シェフはイタリア修業時代の大半を過ごした『ダル・ペスカトーレ』で、オーナーのナディアさんから「もっとも優れた食材を、もっとも素晴らしい調理法で」と徹底的に教えられたと話す。厨房はいつもレストランの敷地内でとれた食材やイタリア各地から仕入れた肉や魚介であふれており、その光景は、なによりも料理人の胸を高鳴らせるものだった。


「その土地で手に入り得る一番優れた素材を使う」という料理哲学は、いまもはっきり胸に刻まれているというように、村山シェフが作る料理には日本各地の生産者から仕入れるとびきりの食材がふんだんに盛りこまれる。たとえば、シェフのスペシャリテとして定着した4種のチーズを包みこんだラビオリ。

『ダル・ペスカトーレ』にも同様のメニューがあるが、小麦や卵の種類、配合、チーズの種類をすべて刷新。ラビオリの皮に使う粉や卵は国産のものにこだわり、何十回も試作を繰り返したという。


モッツァレラは北海道、リコッタチーズに使う生クリームとマスカルポーネは熊本から、パルミジャーノは現在イタリアのものを使っているが、最終的には日本のチーズだけで作れるよう、つねにアンテナを張り、より良い食材を探し続けている。

純度が高くコクのあるチーズをたっぷり包んだラビオリは、つるんと口当たりが良く、マイルドで繊細な味。ラビオリというと野菜や挽き肉をつめたものをイメージするが、具材がシンプルなぶん4種のチーズの味のハーモニーが鮮明に記憶に残る。


カジュアルなレストランが多い目黒で、とりわけ眩い光を放つこの店には「日本が世界に誇るイタリアンを」というシェフの矜持が宿っている。


『RINASCIMENTO』の「COURSE RINASCIMENTO」

田沢正人シェフ渾身のシグネチャーディッシュをはじめ、タヤリンなどスペシャリテを集めた珠玉のコースをぜひ。


駅への帰路。余韻に浸りたいスペシャリテの数々

誕生からまだ半年少々というから驚く。名店『ダノイアルトリ』や『オステリア スプレンディド』で、共に名を馳せた田沢正人シェフとサービスマンの三浦幸一氏の名コンビと聞けば当然だが、早くも信頼できる安定感と貫禄がある。単品もそろうが、ぜひ「COURSE RINASCIMENTO〜リシナメントな夜〜」(8,640円)をオーダーしていただきたい。

アミューズに続くのが、シグネチャーディッシュである「インサラティッシマ・リナシメント」。本マグロのファヴィニャーナ風ブレザオラや花愁仔豚のネルヴェッテなど、手を掛けた小さな逸品が凛と並ぶ姿は壮観。運ばれてきた瞬間、歓声が起こる。シェフ曰く「五味を研ぎ澄まし、五感に訴え、食欲を刺激するようなひと皿」。


コースは、スペシャリテばかりを集めた全8皿。十数年作り続けているタヤリンは、ランゲ地方の名職人ベッピーノ・オッチェッリ氏が造るチーズを主役に、焦がす寸前のバターや季節のトリュフが芳醇に香り立つ名品だ。

目黒駅から8分の道のりは、看板を掲げないレストランに辿り着くまでに高まる期待と、食事を終えての余韻に浸るにちょうどいい。


ロワール産のホワイトアスパラガスを添えた「黒毛和牛『芯々』のビステッカ 春色のバニエット」。他にイチボなど部位は入荷で替わる。イタリアの国旗を連想させるアートな盛り付けも印象的


落ち着いたトーンで統一された店内


『Capitolo』の「フルーツトマトとモッツァレラの自家製タリアテッレ」

北イタリアで修業を積んだ女性シェフが腕を振るうイタリアン。実直で朗らかな人柄がにじむ“郷土の味”に心を掴まれる。


10年の本場修業がなせるワザ女性シェフのイタリア愛が結実

料理には作り手の個性が出るものだが、仲田 睦シェフが腕を振るう『カピートロ』のパスタを食べるとそれを強く実感する。23歳のときに、料理の道に進むことを決めたという〝遅咲き〞タイプ。都内のイタリアンで働いた後、本場の味を学びたい、自分の可能性を試したい、という思いで2000年にイタリアへ渡った。

北イタリアのトレンティーノで働くことを決めたのは師匠であり、家族のような存在でもある料理人との出会いがあったから。10年にわたるイタリア生活のなかで、仲田さんは日本人の女性シェフとして初めて自身の店をオープン。


店は連日、盛況だったが「日本人シェフということで和の要素を取り入れたイタリアンを求められ、思い悩んだこともあった」という。仲田さんが、いまも昔も変わらずにこだわり続けるのは、イタリアらしいイタリアン。その純粋で真っ直ぐな思いを象徴するのが、手打ちのパスタだ。

卵黄と小麦粉のみで作る手打ちパスタは、もちもちした食感と素朴な風味が持ち味。平打ちのタリアテッレにフレッシュなフルーツトマトと瑞々しいモッツァレラチーズを加えたパスタは仲田さんにとって、原点の味なのだという。

シンプルでストレートでピュア。料理人の思いが凝縮されたパスタを食べると、不思議なほど、胸が熱くなる。


地階とは思えない広々とした空間。カジュアルな接待やデート使いにも


肉尽くしコースが大人気のあの店も登場!

『Restaurant Unique』の「ユ肉コース」

大胆にして繊細な肉料理に定評アリ、なシェフによる、“肉に始まり肉に終わる”特別コースの全貌を公開!


仔牛、仔羊、牛、豚 etc。全皿肉料理の究極コース

過去、弊誌の肉特集でもたびたび独自性ある肉料理を披露してくれている『レストランユニック』オーナーシェフ・中井雅明氏。

当然、通常のメニューも、メイン料理のカテゴリーはほぼすべて肉料理という〝肉コンシャス〞ぶりなのだが、目黒駅からやや距離のある立地を物ともせず足繁く通うゲストに評判なのが、1皿目からラストまで、完全肉尽くしの、その名も「ユ肉コース」!

誕生のきっかけは、と尋ねると「単なる悪ふざけです(笑)」と嘯く中井氏。が、おまかせの6〜8皿で展開される、めくるめく肉の世界は、圧巻のひと言。


「本当に肉料理しかお出ししないコースなので、ひと皿ごとの量を少し控えめにしています」と話しつつも、続々仕上がってくるお皿に盛られている肉の量は、いやいや、結構ボリューミーですよ!?

最初に登場した豚タンとスルメイカは、組み合わせに意表を突かれるも、一緒に食してみれば、驚きのしっくり感。そして、豚タンのコンフィは、中がしっとり。


この文章の上にどかんと載っている仔牛レバーのムニエルはといえば、ヴィネガーを効かせたソースが、味もテクスチャーもとろりと纏わりつくようなレバーに、シャープなアクセントをプラス。

続いての牛頬肉と穴子は、いずれも赤ワイン煮に仕立てて〝Surf&Turf〞的ひと皿。イタリアのフレッシュな青豆をお供に。独特の食感が小気味よい牛ハツは、コクのあるミモレットがたっぷりと添えられて、ボリューミーな味わいに。


そして、ヒグマ!中井氏曰く「あらゆる肉の中で一番旨いのではと思っています。赤身の味わいが好きですねえ」。というわけで、潔いローストでサーヴ。

〝旬〞な肉としては、今年、実に16年ぶりに輸入が再開したばかりだというフランス・ロゼール産の乳飲み仔羊が登場。母乳しか口にしたことのない清らかな羊は、柔らかな中にも引き締まった身質が漂う肉と、甘くふんわりとした脂とが、唯一無二の味わい。徹頭徹尾、肉!天晴れだ。


6時間煮込んだ和牛の頬肉と穴子の赤ワイン煮。どちらも、この調理法で提供することの多い素材。海と山の豪華競演!


希少なフランス・ロゼール産乳飲み仔羊に、同じく羊肉で作ったソーセージ、メルゲーズと、クリーミーなポレンタを添えて


無駄を排した空間は、料理に集中できる


『TRATTORIA DELLA Lanterna Magica』の「自家製パスタ」

駅至近ながら密やかなロケーションと、確かな料理でゲストを惹きつけ続けるイタリアンで食すべき一品は、手打ちのパスタ。


駅至近の大人空間!必食の手打ちパスタ

思い返せば、この店はオープン間もない頃から、もうここで何年も営業しているかのような安定感があった。開店から13年。時を経てその印象はますます強固に、そして深まっている。

貫禄がついても(その変遷は、入口横の壁に飾られた、創業時からのスタッフの集合写真で確認できる)柔らかな物腰は昔から変わらないシェフ・阿部之彦氏の料理も、また同様。グランドメニューには、愛され続ける定番料理がずらり。それに黒板に記された季節の品々も加わるものだから、オーダー時に悩むこと必至だ。


とりわけ、イタリアンの〝華〞とも言うべきパスタの充実には目を見張る。定番の平打ち麺「タリアテッレ」やトラーパニ独特のパスタ「ブシャーテ」、耳を模した「オレッキエッテ」やパン粉を混ぜた「パッサテッリ」、詰め物入りの「アニョロッティ」etc.。

その中から、今回阿部氏が選んだのは、ガルガネッリ。「手打ちパスタ発祥の地と言われる、エミリア・ロマーニャの代表的なものです」。

卵入りの生地が、北イタリアの食材の豊かさを物語るこのパスタは、コシのある生地の食感が、なんとも魅力的。生ハムとトマトの旨みが重層的なソースも相まって、ワインが進む逸品だ。


かつて「長者丸」という地名だった一帯は、邸宅やヴィンテージマンションが並ぶ住宅地。看板が存在感を放つ


山手通り沿い、大鳥神社先の人気店はコチラ!

― 目黒の美食 ―
『Antica Braceria Bell'italia』の「炭火焼き」

口に入れた瞬間、思わずにやけてしまう、絶妙な火入れで旨みを最大限に伝える処女牛の炭火焼き。食材を熟知する井上裕一氏ならではの一皿だ。


「食べ終えたくない」そう思うほどのステーキがある

艶やかな佇まい。絶対的な旨さを約束してくれるかのような姿なのだ。ナイフを入れると、さらに色っぽい表情を見せる。口に運べば、ジュワッと肉汁が広がり、溶け、心地よい余韻を残して消える。

「細やかなサシと濃い赤身」と井上裕一シェフが好む、A4ランクの未経産牛のサーロインは、全国から選りすぐったものを使用。炭火の火入れと休憩を数回繰り返すことで「処女牛の炭火焼きステーキ」が出来上がる。焼き上がりまでは、およそ1時間。


期待しながら待つ間に味わいたいのが、スペシャリテのひとつ「燻製メカジキのタリオリーニ」だ。桜のチップで燻したメカジキを主役に、オイルベースで仕上げた歯応えのいい手打ちパスタにフォークが止まらない。そして、ワインも進む。

品川のイタリア料理店『アロマクラシコ』で修業した後、イタリアに渡り、ウディネ、ベローナ、ローマ、アルバで腕を磨いた井上氏。これまで培ったトラディッショナルな技に、季節の移ろいと共に食材を自在に組み替えていく。

山手通り沿いの店は駅から徒歩10分。決して便利ではないが、連夜、ガラス越しににぎやかな情景がうかがえる。


「目黒区」とプリントされたオリジナルのユニフォームで腕を振るう井上裕一氏


店内は2015年にリニューアル。オープンキッチンのカウンター席は、ひとりでも居心地がいい


― 目黒の美食 ―
『ワイン食堂 un jour』の「ブーダン・ノワール」

ここ数年で本格的な盛り上がりを見せている、自然派ワインに触れられる場として活況を呈する人気店が、次なるステップへ。


自然派ワインを愛する人々の圧倒的な信頼を集める佳店

この料理や雰囲気に、見覚え(あるいは食べ覚え)があるという人も多いだろう、こちらの店。実はこの5月に店名を改め、少々リニューアルを敢行。新たなスタートを切ったばかりだ。前身の『ル ヴェール ヴォレ ア 東京』は、2012年にオープン。

パリ10区、サン・マルタン運河にほど近い一角にある、人気のワインバー『Le verre vole』の姉妹店として誕生した。店主・宮内亮太郎氏が、その店で初めて、外国人スタッフとして約4年勤務。また、フランス滞在中にロワール地方の造り手の元で働くなど、ヴァン・ナチュールへの造詣が深かったことから実現した。


「路面店で、ワインの販売も可能な物件という条件をクリアしたので決めました」という、この場所。開店当時、目と鼻の先に人気のイタリアン『メッシタ』(今年3月閉店)があり、同じ目黒通り沿いには、その後『レストラン・ユニック』も登場。

駅からやや離れていながらも確固たる個性のある個人店が人を引きつける、そんなエリアとなった。だから、リニューアル後も店のスタンスや持ち味は変わらない。

造り手の思いを深く汲んで提供するヴァン・ナチュール、ブーダン・ノワールをはじめとした人気メニュー、ワインを愛する人が集まり、活気ある雰囲気はそのままだ。


壁には個性的なエチケットのボトルがずらり


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