TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。3月19日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、化学講師の坂田薫さんが“三次喫煙”について解説しました。

◆意外と身近な“三次喫煙”とは?

アメリカとドイツの研究グループは、禁煙の映画館が喫煙者らの服や体に付いて持ち込まれた有害物質で充満しているという調査結果を公表。たばこ10本分の受動喫煙に相当する濃度の有害物質があったということです。たばこの有害物質が喫煙者の髪の毛や衣類、部屋の壁やカーペットに残り、それらが蒸発したり、舞い上がったりしたものを吸い込むことを“三次喫煙(サードハンド・スモーク)”と言い、研究が進んでいます。

坂田さんによると、例えばタクシーに乗った際やカラオケボックスに入った際などに「たばこ臭い」と思ったら、それは三次喫煙だそう。「たばこの煙が壁紙や家具、カーテンなどに染み込んで、それを直接触ってしまったり、揮発して出てきたものを吸い込んだり、有害物質を取り入れていくこと」と定義します。

一般的に二次喫煙(受動喫煙)は、人がいないところで喫煙したり、空気清浄機を置いたりすることである程度対策できるものの、「残念ながら、三次喫煙は対策があまりなされていなくて……」と嘆く坂田さん。なお、喫煙後45分間は喫煙者の息の中に有害物質が含まれているそうで、体や髪の毛、洋服などに付いた有害物質は45分経っても取れないと説明。

◆日本初で注目の技術“光触媒”とは?

坂田さんは、「しかし、日本初の技術がそれを解決してくれるかもしれない、という研究発表があった。それが“光触媒”です」と声を大にします。

光触媒とは、光が当たることで物質を分解し、汚れや菌、ウイルスにも効果的。これがたばこの煙にも有効であるという研究発表があったそう。

例えば、普通の布にたばこの煙を吸収させ、その後24時間紫外線を照射すると見た目はほとんど変わらないものの、煙はわずかに取れた程度。しかし、予め繊維に光触媒を付けた布の場合、たばこの煙を吸収させると色が黄色く変色し、光触媒なしより7〜8倍多く吸着。これは「繊維に光触媒が付いたので、その分表面積が広くなり、吸収されやすくなる」そうで、そこに24時間紫外線を当てると最初の状態とほぼ色が変わらなくなり、数値も激減。たばこの煙が分解されていることがわかります。

今回の実験では、酸化チタンという光触媒と紫外線の組み合わせですが、他の光触媒と可視光(室内光)でも同じような効果があるとのデータも。現在は、たばこの煙が付着したものに後から光触媒をコーティングしても大丈夫なのか、室内光でより早く分解できるような工夫があるのかといったことが今後の課題になっているそうですが、坂田さんは「(三次喫煙に光触媒は)確実に有効」と主張します。

そして最後に「深刻化する問題を解決できるのは、科学技術」と坂田さん。光触媒も三次喫煙だけでなく、エネルギー問題や環境問題への応用も研究されているとか。ただ、一方で「私たちは便利な生活を手放してまで向き合おうとはしない」と指摘。それだけに、現状の生活を保ちながら問題を解決するには「もう科学技術しかない」と強調し、「私たちはそれらを盛り上げていくために、そういったニュースに注目したり、自分なりに考えてみたり、調べてみたりということができるのではないでしょうか」と提起していました。

番組では、視聴者に「たばこの受動喫煙について意識していますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆たばこの受動喫煙について意識していますか?喫煙者「意識している」……321票喫煙者「意識していない」……60票非喫煙者「意識している」……1,620票非喫煙者「意識していない」……312票

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜7:59 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross