TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。4月1日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、終活ジャーナリストの金子稚子さんが“人生会議”の重要性について見解を述べました。

◆今こそ“人生会議”を

もしものときのために、医療やケアについて事前に考え、家族や医師などと話し合うことで意思を共有しようと、厚生労働省が推進している「人生会議」。この取り組みについて、金子さんは、「何故、今これをしてほしいかと言うと、死ぬための準備ではなく、医療崩壊を阻止したいから」と声を大にします。

新型コロナウイルスの感染拡大で“医療崩壊”しかねない逼迫した状況が続いているなか、「みなさん、医療崩壊ってどういうイメージを持っていますか?」と金子さんは問いかけます。

日本以上に深刻な状態に置かれている海外の映像などから、MCの堀潤は「人工呼吸器が足りない。(感染者の)受け入れができない。人間の尊厳を保つ形で最期を送り出せないなどいろいろと言われていて、特にイタリアやスペインの状況を観ていると本当に胸が痛みます」と話します。しかし、金子さんは「(医療現場は)新型コロナだけじゃない。がんの方や風邪の人、お子さんが発熱したという人とか、(多くの人が医療を必要としていて)本当にみんなの問題なんです」と切実な現状を訴えます。

医療現場ではマスクやアルコール消毒液などが不足しているという声もあがっていますが、「例えば、アルコールが足りなくて内視鏡が消毒できなくて内視鏡検査ができないなど、悪循環を生んでいってしまう」と現状を危惧。さらには「今この瞬間にも、超高齢の方とか末期がんの方とか、人生の最終段階を迎えている方がいらっしゃるんです」と言い、「そういう方のためにも、ぜひ“人生会議”をしていただきたい」と金子さん。

◆“人生会議”で得られるものとは?

自分がもしもの状態に陥ったとき、「可能な限り治療をしてほしい」「管だらけになりたくない」「(副作用など)苦しくても治療を受けたい」「治療よりも苦痛緩和を優先してほしい」など、自分はどうしてほしいのか。また、万が一自分の意思を伝えられない状態になったとき、誰に代わりに決めてもらいたいのかなど、「できればみんなで話し合って決めてほしいし、ただ決めるだけでなく、“なぜなら”というところまで深めていただきたい」と強調。

自身も、夫で流通ジャーナリストの金子哲雄さんとの死別を経験しており「(理由を共有しておくことで)亡くなったあとの、遺族の力になる。(意思通りに)できなかったとしても、理由がわかっていること、“なぜなら”というところがとても大切」と力説。

金子さんは、人生会議を通して「人間関係」と「生きる軸」が得られると言います。「深刻な話を共有でき、不安を素直に語り合うことで、信頼し合える人間関係が築ける。自分の大切にしていることや、自分の弱いところや強いところを改めて確認できることは生きる軸になる。経済不安も長引くでしょうし、大きな変化が起こるなどどうなるか分からない今だからこそ、それらが支えになるはず」と主張。

改めて、「人生会議は死ぬ準備ではなくて、これから生きていくために必要なものを得られる可能性があるものなので、ぜひ始めていただきたい。『厚生労働省 人生会議』で検索を」と呼びかけていました。

明治大学大学院 教授の野田稔さんは、「金子さんの話を聞いて分かったのは、人生会議は“よく生きる”ためのプロセスだということ」と気付きがあった様子でした。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross