TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。7月17日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、ジャーナリストの長友佐波子さんがマイナンバーの普及による“戸籍制度の必要性”について述べました。

◆国民を管理するために始まった戸籍制度

キャッシュレスとマイナンバーカードの普及促進を目指す総務省の「マイナポイント」の利用申し込みが7月1日から開始。利用方法は、マイナンバーカードを使って事前登録を行った上で、9月から来年3月までの間、スマホのQRコード決済で買い物をしたり、電子マネーにチャージしたりすると代金の25%(最大5,000円分)のポイントを受け取ることができます。

マイナポイントで再び脚光を浴びているマイナンバーですが、それが普及することのメリットの1つは、「国(管理する側)が国民一人ひとりの情報を管理できるようになること」と長友さん。さらには、それによって「戸籍制度が見直せる」と言います。

そもそも戸籍制度とは、「イエ単位」で国家が国民を管理するための制度としてスタート。戸籍には「婚姻」、「出産」、「離婚」、「死亡」、「養子縁組」などさまざまな情報が書かれています。

もともとは古代中国で徴税と徴兵のために生まれ、それが日本でもそのまま取り入れられましたが、近代国家となった明治時代、国が国民を管理すための方策として整備。そしてその際、「国の単位を1つの大きな家族だとした」と解説します。

この考え方は「家族国家観」と言い、天皇を頂点とした大きな家族としました。天皇の下に臣下として国民、それも家長をトップに家族がいるというピラミッド構造で、国民の全てを管理・監督する目的で作られましたが、「これは日本特有のもので、日本が植民地化した台湾や韓国には広まったが、他の国にはない」と長友さんは言います。

というのも、かつてヨーロッパでは戸籍を教会が「教会簿」で管理し、教会の権威が失墜した現在は社会保障番号で管理されており、「欧米ではそもそも戸籍というものがない」と説明。

一方で、日本は国が国民を管理するために戸籍制度が始まりましたが、戦後、明治憲法から日本国憲法へと改憲された際、一部で「個人籍」という考え方が検討されたとか。しかし、それは採用されず、「結局、頭の人がいて、その下に全ての家族が入ってくるという、誰が家長、トップなのかが重要な既存の家制度を引き継いだままの戸籍制度が残ってしまった」と長友さん。そして、それにより夫婦別姓ができなくなるなど、いろいろな問題点が「全て戸籍制度に集約されている」と指摘します。

そんな戸籍には何が書かれているかというと、最初に所番地があり、そこに誰が住んでいるのかという筆頭者(家長)。そして、その筆頭者がいつどこで誰のもとに生まれたかなどの情報があり、次に配偶者や子どもときます。ちなみに、離婚したときには「×印」が書かれるのですが、これが「バツイチ」の語源になっているそうです。

その他にもさまざまな情報が書かれており、戸籍で管理している「結婚」、「離婚」、「出産」、「親子関係」などの個人情報がマイナンバーで全て管理、紐付けできるとなれば、「戸籍で家として管理する必要はないのではないか」と長友さんは主張。さらには、「個人籍でそれぞれがどういう歴史の人間かわかれば問題ないので、(戸籍制度は)もう役割を終えた。戸籍制度は廃止してもいいのではないか」と持論を述べていました。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross