TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。9月11日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、マルチタレントで実業家のヴァネッサ・パンさんが“台湾から見た中国、香港”について述べました。

◆香港の状況を見て恐怖を覚える台湾の人々

複数の香港メディアによると、8月以降、香港から台湾に渡ろうとした活動家たちが相次いで中国当局に逮捕。香港・国家安全維持法が施行されて以来、台湾への亡命を目指す活動家が増えており、逮捕はその取締りの一環と見られています。

実際、香港から台湾へ移住・移民するための仲介業者への問い合わせが4倍、台湾に関する検索が7倍にもなっているとパンさん。一方で、台湾の人たちは中国に対し、これまで合併派と独立派が半々だったものの、「香港の件を見て恐怖心が煽られ、中国と一緒になるのが怖いとみんな思ってしまったんじゃないか」と実感を語ります。なかには、「独立したい」と言っている人も。

◆台湾の人々から見て、中国は未知なる世界!?

パンさんは、上海で事業を行ったときに実感したこととして「中国の人と台湾の人の考えることは、だいぶ違う」と言います。例えば、建国記念日は中国が10月1日で、台湾は10月10日ですが、パンさんは中国の建国記念日を知らなかったと。そして、「台湾にいると中国の人のことは未知なところがある」と率直な感想を語り、「我々は一緒だと思っている日本人は多いと思うけど、全然違う。(中国のことは)よくわからない部分がある」と吐露。

また、ウイグル弾圧に関しても認識が異なり、台湾では「なぜそんなひどいことをするのか」といったニュースが流れているものの、中国の人に聞くと「ウイグルの人が先に攻撃してきた」という考えを持つ人も。

そして、「中国は情報封鎖がすごい」と指摘。中国ではLINEやFacebook、Instagramなどが使えず、「中国政府が見せたいものしか見せられていないという感覚」とパンさん。

また、中国の人のほとんどは「台湾は中国の一部」と当たり前のように思い込んでいる部分が強く、「そういう教育を受けてきたから、そう思うのも仕方ない」と言います。

◆新たな民主主義の死に方が生まれている!?

中国と台湾は、今後どうしていくべきなのか。パンさんは「国と国ではなく、人と人の交流をすべき」と主張します。「お互い人間なのに、なぜ分かり合えないのか。私たちは同じチャイニーズ」と言い、「未知って怖いけど、もう少し理解があれば、そんなに怖くないんじゃないかなと思います」と話していました。

「BuzzFeed Japan」元編集長でジャーナリストの古田大輔さんは、昨年台湾に行った際、言論の自由、報道の自由、法に基づく支配があったはずの香港があっという間に中国に飲み込まれていく様を見て、台湾の人たちが恐怖を覚えているのを感じたと言います。

そして、2年前に話題となった「民主主義の死に方」という本を引き合いに、「民主主義はかつて、クーデターで死ぬ事例があったが、今は選挙で、お互いの陣営の対立が深まり、独裁的な政権ができて徐々に死んでいくというようなことが考察されていた。しかし、新しい民主主義の死に方が生まれている」と古田さん。

中国が大きな力で香港の民主主義を死に至らしめようとするなか、古田さんは「それに対し、台湾には次は自分たちじゃないかと恐怖を覚える人たちがいる」と語り、さらには「香港の人たちだけで抗うのは不可能。台湾も台湾の人たちだけで抗うのは難しい」と懸念。

MCの堀潤は、「同じ民主主義、自由主義の価値を共有できる日本国から、私達はどんな声をあげるか、ということですよね。ぜひ一緒に考えていきたいです」と提言していました。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross