職場のいじめ、なぜなくならない?「多様性」と日本社会を考える

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニング CROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。11月12日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、社会学者の田中俊之さんが、障がい者と社会のかかわりについて意見を述べました。

知的障がいのある男性が、職場のいじめで退職を余儀なくされたとして、元勤務先のスーパーマーケットと、指導役の女性従業員を相手に、損害賠償など約585万円を求めていた訴訟は、東京高裁で和解が成立しました。和解金の有無は非公表ですが、男性の弁護団によると、今回の和解で、会社側はいじめの有無には触れていないものの、「不適切な言動があった」ことや、業務内容の見直しなど「適時に適切な対応ができなかった」ことを認め、再発防止策を取るとしています。

◆「消極的寛容」とは“無関心”

田中さんは、このニュースの本質について、次のように指摘しました。

「日本という国のなかに、障がい者の居場所があるのかという問題でもある」

つまり、日本の社会がいかに多様性を保てるかという問題だと主張します。社会が多様性を持つためには、「寛容さ」が重要になると語りました。そして、寛容さには「積極的寛容」と「消極的寛容」の2種類があるとしたうえで以下のように語ります。

「消極的寛容」は言い換えれば、“無関心”。自分には関係ないと思っているため、一見寛容に見えるが、いざ、障がい者が、自分の会社に入ってきて当事者になると嫌悪感を抱いたり反発したりしてしまう」

田中さんは、「無関心」というのは最大の社会問題で、最も解決しにくいものだと述べました。それを解決するために必要なものとして、「積極的寛容」を挙げます。そして積極的な寛容とは「他者への『敬意』と『開放性』」だと説明しました。


◆“職場いじめ”は昔からあるもの

このニュースについて弁護士の三輪記子さんは、“職場いじめ”の観点から解説しました。三輪さんによると、いじめによる退職は昔からあるものだと言います。そして職場いじめがなくならない理由として、以下のことを指摘しました。

「『昔は良かったのに……』『こんなことぐらいで……』『犯罪じゃないんだから……』という感覚が良くない」

また将来、“パワハラ罪”や“セクハラ罪”ができる可能性に触れ、こうした感覚を持ったままでいると、それが犯罪になるかもしれないと警告しました。

さらに三輪さんは、このニュースをネガティブに捉えるのではなく、訴訟によって会社側もこれからどうしたら良いのか考える契機になったとして、「現実を変えられないものとして受け取ってしまうのではなく、現実をどのように変えていけば、暮らしやすくなるかを考えるべきだ」と呼びかけました。


<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月〜金曜  7:00〜8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組webサイト 
http://s.mxtv.jp/morning_cross/        


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