“高所得者”に有利な税の仕組みを見直そう

TOKYO MX朝のニュース生番組「モーニングCROSS」。6月6日(水)放送の「オピニオンCROSS」のコーナーでは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんが、日本の税制と社会保障について考えを述べました。

平成に入ってからおよそ30年間で、働く人が2人以上いる世帯の税と社会保険料の負担は、月に平均約3万4,000円分、36%増となったことが、大和総研の試算でわかりました。この間、物価は1割上昇しましたが、各世帯が消費に回す額は約4,000円減少しており、公的負担が重くのしかかっていることがわかります。

◆家計の消費減は消費税と社会保険料が影響
柏木さんは、平成に入って以降、家計の消費が減少した要因のひとつに“消費税”を挙げます。消費税は平成元年(1989年)に3%でスタート。1997年に5%、2014年に8%に引き上げられましたが、柏木さんは「駆け込み需要も一時的にあったが、家計の消費は全体的にずっと下がってきている」と指摘。消費税は所得の多い少ないにかかわらず、すべての人に一律に課税されるので、低所得者層の負担は大きくなります。これに加えて社会保険料の負担も増えており、柏木さんは「低所得者層では消費の8%も占めているのに、高所得者層では4%しか占めていない」とする試算結果も紹介し、その逆進性を指摘しました。

◆高所得者の所得税が優遇されている
税の負担が平等ではない例として、柏木さんは所得税課税の仕組みを挙げます。特に年収に対していくら課税するかを決める税率をみると、以前は、税率が15段階に分かれており、最高は年収8,000万円超が70%、年収2,000万円でも50%課税されていました。ところが、現在は7段階しかなく、最高は4,000万円超の45%。柏木さんは「これ以上稼いでも税率は45%のまま。高所得者に有利になっている」と話しました。また、政府・日銀による金融緩和政策によって日経平均株価が上昇傾向にあるため、現在、株式投資が人気となっています。日本では配当金や売却時にかかる税金が一律20%なのに対し、海外では不公平を是正するためにそれ以上の税率がかかるケースを紹介しました。


◆日本は集めた税金をきちんと再配分できていない
柏木さんは、先進国でつくるOECD(経済協力開発機構)の調査結果についても解説しました。それによると、政府が富裕層などから集めた税金を低所得者にきちんと再配分できているかという調査結果では、日本の順位は加盟国で下位レベルだと言います。柏木さんは「その結果、“子どもの貧困率”が改善されていない」と述べ、こうした不平等な再分配の仕組みを改める必要性を訴えました。


<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時 :毎週月〜金曜 7:00〜8:30
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/


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