どうなる? 「働き方改革」…高度プロフェッショナル制度の懸念点

TOKYO MX朝のニュース生番組「モーニング CROSS」。5月21日(月)の放送では、働き方改革関連法案の修正について意見が交わされました。

自民・公明の政府与党に加えて、日本維新の会が働き方改革関連法案の修正で合意する見通しになりました。高収入の専門職を労働時間の規制から外す高度プロフェッショナル制度(以下、高プロ制度)について、労働者本人の意思で制度から離脱できることや、中小企業対策で都道府県ごとに協議会を設置することなどが、新たに盛り込まれる見通しです。

社会学者の西田亮介さんは、高プロ制度の前提を次のように指摘しました。
「多くの企業にとって人件費が最大の固定費。日本の場合、その人件費が残業代(の増減)によってコントロールしにくいというのが、企業にとっての大きな問題なのです。残業時間に一定の枠をはめてしまえば、人件費のコントロールをやりやすくなるために、企業及び財界としてはそれをやりたいというわけです」


しかし、西田さんは過去の労働法関連の改正案を踏まえ、高プロ制度について危惧する点を挙げます。まずは労働者の意思で離脱できる権利。
「本人の意思で離脱できるとはいえ、我々の社会で、会社側とその交渉を行える人が、いったいどれだけいるのかという問題があります」

西田さんが類似例として挙げたのが、改正労働契約法における雇い止め問題。「あの改正法も、契約期間が5年を超えた場合は有期から無期雇用に転換する、というのが原則でした。しかし、実際には職場で『無期への転換を求めない』という念書を、有期雇用の社員が書かされていたりする事例が少なくなかった。そういう状況を考えると、高プロ制度も離脱できる権利を社員側がどれだけ行使できるのかが懸念するところです」と話します。

また、西田さんは、今回は導入が見送られた一般社員への適用拡大の可能性についても言及しました。「まずは高収入の専門職種から始めて、少しずつ適用範囲を広げていった改正労働者派遣法の推移を、あらためて思い起こしてみるといいと思います」

ニューヨーク州弁護士の山口真由さんは、高プロ制度自体は悪いとは思わないと前置きしつつ、「労働者の自己決定に持っていってしまう部分が、一番の問題だと思います。働き方改革法案は、(日本の労働市場を)アメリカ型の自己決定の社会にしたいという意味合いがあると思いますが、日本は歴史上、自己決定においては常に(国民に)自己犠牲を強いてきたからです」と問題点を指摘しました。


<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時 :毎週月〜金曜 7:00〜8:30
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/


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