おじさんが“プライベート優先”の「若者の働き方」を理解できない理由

TOKYO MX朝のニュース生番組「モーニングCROSS」。6月22日(金)放送の「オピニオンCROSS」のコーナーでは、明治大学大学院教授の野田稔さんが、日本人の仕事に対する意識について意見を述べました。

2017年、内閣府が16歳〜29歳の男女1万人に仕事に対する意識調査を実施したところ、「仕事より家庭やプライベートを優先する」と回答した人が63.7%に上りました。6年前の調査に比べて約10ポイント増加しています。

◆日本人の仕事への意識は大きく変わった?
まずこの結果について、野田さんは、「『何を甘ったれたことを言っているんだ』と若い世代に怒る“おじさん”がいるかもしれない」との見方を示しました。
続けて野田さんは、リクルート就職みらい研究所が実施した「若者が働きたい組織」を尋ねたアンケート結果も紹介。結果の上位には“安定的で安心な企業”“働きやすい環境整備”“安心できるキャリア形成”がそれぞれ挙がっていることに触れ、「多くのおじさんは、鼻で笑いながら『仕事はそんな甘いものじゃない』と言っているだろう」と予想しました。
しかし、野田さんはこれらの結果について、「若者は当たり前のことを言っていませんか?」と問いかけます。さらに「本当はおじさんも同じことを言いたかったはずだ」と語り、“働かされる”という意識が強かったこれまでの日本の就労環境がそれをさせなかったとの意見を述べました。

一方、野田さんは、先端的な仕事に従事する若者は仕事に対するモチベーションが昔と大きく変わっていると分析します。一例として、野田さんは自身が“社会的イノベーター”を対象に講演をした際のエピソードを紹介。野田さんは「荒れ狂う冬の海に小船をこぎ出す諸君、是非頑張ってくれ」などと激励したそうですが、会場からの拍手はまばらだったそう。後で聴講者の1人から「先生の持つイメージは違う。僕たちは世のなかに求められることを、ワクワクしながら明るく面白くやっているだけです」と言われたそうです。この経験を通して、野田さんは若者の仕事に対する意識が変わっていることに気付かされたと言います。


◆間違った形で働いても創造的価値は生まれない
野田さんは、アメリカの若者がベンチャー企業を起こす例を取り上げました。たとえば、大学のカフェテリアで思い付いたビジネスモデルを紙ナプキンに書き、翌日にはクラウドファンディングで資金を集め、3日目には事業がスタートする、というようなケースが普通にあるそうです。野田さんは「こうした“肩の力が抜けた”仕事の仕方をする人たちによって、世のなかは変わりつつある」と話しました。

さらに日本の従来の働き方を比較し、野田さんは「日本の年配の世代の“働く”というイメージはもう古いのかもしれない」との考えを示しました。野田さんによると、日本の年配の世代は言われたことを達成するため必死に働くことで価値を生んできたと言います。しかし自分や生活を押し殺すような間違った形で一生懸命働いたとしても、野田さんは「イノベーションを起こす創造的価値は生まれてこないのではないか」と語りました。
最後に野田さんは若者にも一言言いたいと話し、「自分が正しいと思うことは一生懸命やるべきだ。そういうことは生活を犠牲にしないでも、楽しく価値を生み出せる」と主張。「それが本当の意味での働き方改革だと思う」と話しました。


<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時 :毎週月〜金曜 7:00〜8:30
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/


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