【夏の甲子園】星稜涙の準V 大会中にアクシデント・奥川危機一髪!「男3人組」宿舎侵入事件

【夏の甲子園】星稜涙の準V 大会中にアクシデント・奥川危機一髪!「男3人組」宿舎侵入事件

 第101回全国高校野球選手権大会は22日、決勝戦が行われ、履正社(大阪)が5―3で星稜(石川)を下し、初の全国制覇を果たした。プロ注目の星稜・奥川恭伸(3年)は9回11安打5失点と打ち込まれ、試合後は大粒の涙を流した。石川県勢初の優勝にはあと一歩届かなかったが、数々の名勝負を繰り広げた右腕は、紛れもなく今大会の主役。日に日に“奥川フィーバー”が過熱する一方、舞台裏では危機一髪の“襲撃事件”も起きていた。

 笑顔でゲームセットの瞬間を迎えたが、高ぶる感情を抑え切れなかった。整列では人目をはばからず号泣。男泣きに泣いた奥川は「本当にいい仲間に恵まれた。最後まで野球がやれて幸せです。大観衆の声援を感じながら投げられて、本当に幸せでした」とチームへの感謝を口にした。

 準決勝から中1日、状態は万全ではなかった。初回、2番打者に長打を浴びいきなり一死三塁のピンチ。スライダー主体の投球で三振を奪い窮地を脱したが、3回に四球で走者を背負うと、今度はそのスライダーを狙い打たれた。「ホームランは失投です。テークバックのときに足に引っかかってしまった。悔しいミスでした」。履正社の4番・井上に逆転3ランを被弾。同点に追いついた直後の8回にも2点を失い「自分のなかで力みがあった。こういう打線を抑えないと日本一になれない。多少疲れはありましたが、それでも抑えなきゃいけなかった」と唇をかんだ。

 大会ナンバーワン投手の前評判通り、ここまで圧巻の投球で勝ち上がってきた奥川だが、舞台裏では危機一髪の事態も起きていた。星稜ナインの宿舎には連日、奥川を目当てに多くのファンが“出待ち”。野球少年や中高生の女子、家族連れなど老若男女様々で、宿舎側が対応に追われた。

 それだけなら問題ないものの、2回戦翌日の夜には男性ファン3人組が宿舎に侵入。「関係者以外立ち入り禁止」の立て札を無視して星稜選手が貸し切りで滞在するフロアに足を踏み入れ、奥川の部屋の前で握手やサインを求める騒ぎとなったのだ。
 目撃した関係者によると「20代くらいの男3人組で、ガリガリだったり眼鏡をかけていたり、いかにも怪しげな感じでした」とのこと。

「各部屋の扉にはそれぞれ選手の名前が貼ってあったんですが、奥川さんの部屋の前で『奥川くん出てきてー!』とか『写真撮ってくれー』って。怖かったです」(ある選手)

 気づいたナインが部長に報告、奥川本人は他の選手の部屋にいたため難を逃れたが、ホテルスタッフの迅速な対応がなければ大変な事態となっていたところ。以後はエレベーターの昇降口にスタッフを配置、大会が終わるまで注目エースを守り抜いた。

 伏線もあった。石川県大会から“奥川マニア”と呼ばれる一部の中年男性ファンがおっかけ隊を結成。これまでにも奥川に急接近する事態があり、石川県高野連も星稜の試合日には三角コーンで動線を確保したりバスを横付けしたりと、様々な対策を練っていた。ホテル側もその情報から警備を強化、最悪の事態を未然に防いだというわけだが、奥川の場合はかつて、うら若き女性やオバちゃんファンをとりこにした甲子園のヒーローたちとは違い、中年男性や高校野球マニアらを熱狂的にさせる魅力があるのだろう。

 25日からは女房役の山瀬(3年)と2人、U−18高校日本代表の合宿に合流。“令和の怪物”こと佐々木朗希投手(大船渡=3年)とも揃い踏みとなる。

「ここで一区切りがついたけど、まだ先がある。この経験を次につなげたい」と準V右腕。日本一から世界一を目指す戦いへ、奥川の夏はまだ終わらない。


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