【東レ・パンパシ】大坂なおみ 故郷で復活V「3回目の挑戦でオオサカがオオサカで勝った!」

【東レ・パンパシ】大坂なおみ 故郷で復活V「3回目の挑戦でオオサカがオオサカで勝った!」

 女子テニスの国際大会「東レ・パンパシフィック・オープン」(大阪・ITC靱テニスセンター)のシングルス決勝が22日に行われ、世界ランキング4位で第1シードの大坂なおみ(21=日清食品)が世界41位のアナスタシア・パブリュチェンコワ(28=ロシア)を6―2、6―3のストレートで撃破。今年1月の全豪オープン以来、約8か月ぶりの優勝を飾った。

 試合は序盤から優位に立った。第1セットはファーストゲームで強烈なサービスエースを見舞ってあっという間にキープすると、続く第2ゲームはリターンエースを決めるなど主導権を握ってブレーク。その後もラリーではフォアハンドのウイナーを連発し、ネットに出た相手の後方へ技ありのロブショットを決めるなど大技小技を披露。相手のリターンエースにラケットと手で拍手を送る余裕さえ見せ、最初のセットを30分で制した。

 第2セットも勢いは止まらない。1―1で迎えた第3ゲーム、世界最高レベルのパワフルなサービスエースを2本決めて追い込み、サービスポイントを奪うと初めて「カモン!」の声が出た。その後もラリーで相手を翻弄し、攻撃の手を緩めない。第4ゲームをブレークし、大坂の優勝を確信したスタンドからは自然発生的にウエーブが起こった。迎えたサービングフォーザチャンピオンシップ(キープすれば優勝)の第9ゲームをきっちり奪い、約8か月ぶりの歓喜を味わった。

 今大会4試合全てストレート勝ちという圧倒的な強さ。試合直後、スタンドの両親と抱き合った大坂は「最後はちょっと緊張しちゃった。でも、試合中も面白かった」と笑顔。「東レ――」は3回目の決勝戦で初めてのV。「自分で新聞の見出しをつけると?」とインタビュアーに問われると「3回目の挑戦でオオサカがオオサカで勝った!」と語った。

 単なる優勝ではない、格別な感慨があった。同会場は生家から程近く、3歳のころに父フランソワさんからテニスを教わった原点の地だ。本人も「特別な場所」と表現し、会場には「大坂なおみ応援ブース」が設けられ、大坂の笑顔の写真がプリントされた応援うちわが無料で配布。この日も“世界のナオミ”をひと目見ようと訪れた地元ファンでセンターコートが埋め尽くされた。

 また、優勝から遠ざかっていた8か月間は様々なことが身に起きた。全豪V後、世界1位になった直後に当時のコーチ、サーシャ・バイン氏(34)との契約解除を発表。成績は緩やかに下降していった。

 5月のマドリード・オープンでは試合中にベンチで涙を流し、6月のネイチャーバレー・クラシックでは敗戦後に会見拒否。7月のウィンブルドンでは初戦敗退という屈辱を味わった。世界1位から陥落し、サーシャ氏によって強化されたメンタルが音を立てて崩れていくのは誰の目にも明白だった。

 今大会前には約半年間コーチを務めたジャーメーン・ジェンキンス氏(34)の契約解消をまたもSNSで発表。今後は父フランソワさんをコーチに迎え、故郷に帰って来た大坂は「一度リセットしたい」「自分に変化をつけたい」と“原点回帰”を誓っていた。

 父にテニスを教わった会場で、父の前で復活V――。最後に大坂は「生まれた街で優勝できたのは格別。皆さんがコンスタントにパワーをくださった。本当に愛している街です!」と地元ファンの前でスピーチ。今後、世界で戦う上で、この日の優勝が大きな原動力になるに違いない。


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