【京成杯(日曜=19日、中山芝内2000メートル)東西記者徹底討論】先週日曜(12日)のGIIIシンザン記念同様、GIII京成杯も牝馬の扱いが焦点になりそう。「両刀」山口&「馼王」西谷は、ともに中距離での牝馬の牡馬一蹴は難しいとみて、「男上位」の組み立てを選択したが…。果たして、その結末やいかに!?

 西谷哲生(大阪スポーツ):何かと女性が強い時代ですが、先週のシンザン記念に続き、今週の京成杯でも牝馬が人気することになるとは…。

 山口心平(東京スポーツ):スカイグルーヴやキムケンドリームね。京成杯は、あくまで牡馬クラシック路線の一つという印象だったんだけどな。

 西谷:実際、過去10年で牝馬の出走は9頭のみ。ほとんどが10番人気以下で、最高でも5着ですから。

 山口:ただ、本番直行ローテなど、最近はこれまでの常識を覆すようなことが多いからな。今後はオークス路線を目指す牝馬が京成杯をステップにするケースも増えるのかもしれないな。

 西谷:われわれの“常識”も塗り替えていかないといけないわけですね。

 山口:異常気象も毎年続けば異常気象じゃなくなるのと一緒だ。

 西谷:スカイグルーヴが牡馬相手にどんな走りを見せるのか。京成杯のターニングポイントになる年かもしれませんね。

 山口:で、そのスカイグルーヴをどう扱うかが最大のポイント。オレは2番手評価にした。

 西谷:ボクも対抗です。
 山口:ビミョ〜。

 西谷:本命にするほどの信頼感は…という感じ。もちろん、力があるのは認めますけどね。

 山口:いくら相手が弱かったとはいえ、ほぼ持ったままの新馬戦の走りはモノが違った。

 西谷:余裕十分にラスト2ハロン11秒2→11秒1ですもんね。何といっても日本を代表する名牝2頭(シーザリオ、エアグルーヴ)の血を受け継ぐ超良血馬。経験を積んでいけば春が楽しみです。

 山口:不安はその“経験”という部分だけだよな。初戦だけ見ると、走りたい気持ちが前に出過ぎている感じ。モマれた場合など、未知数な面もあるからな。まあ、稽古ではいろいろ練習しているし、特に問題はなさそうだけど。

 西谷:ちなみにキムケンドリームは▲にしました。

 山口:オレは、こっちは△まで。前走(黄菊賞=5着)を見ると、外々を回らされたとはいえ、牡馬のこのレベルとは、まだ力差がありそうな感じ。

 西谷:確かに前走は期待外れでしたけど、内を突いた馬が伸びる馬場でもありましたから。新馬勝ちの内容から、まだ見限れません。

 山口:で、お互いに狙いは牝馬ではなく、牡馬になったわけだが…。キミはクリスタルブラック◎か。渋いところを狙うな。

 西谷:初戦は流れ的には完全な前残りレース。それを大外からまとめて差し切ったんですから、決め手は強烈です。それに胴が詰まっていて背中の柔らかい馬は走ると聞きますから。しばらく追いかけてみたいですね。

 山口:流れが遅過ぎて実質2ハロンだけの競馬だったからなあ。どこまで評価していいものか。

 西谷:で、先輩はゼノヴァース◎ですか。

 山口:今回はスローの逃げで好走した馬がやたら多くて、正直どれが強いのか把握しかねるからな。順当に経験を積んで、この舞台で強い勝ち方をした馬を信用したい。

 西谷:未勝利戦とはいえ、勝ち時計はホープフルSより速いわけですからね。確かに一定の評価は必要です。

 山口:初戦、2戦目は前が詰まったりで取りこぼした印象が強い。ただ、それがいい経験にはなっているし、前走を見ても力のいる中山も問題ない。どんな競馬でもできそうなのが最大の強みだな。

 西谷:ほかではロールオブサンダーですね。前走は単純に相手が悪かっただけ。

 山口:京都2歳Sの1(マイラプソディ)、2着馬(ミヤマザクラ)は世代上位の存在。それに続く3着なら悲観する必要はない。持久力を生かせる中山も良さそうだしな。

 西谷:同じく2勝馬のヒュッゲは、ここが試金石ですね。

 山口:日経新春杯(日曜=19日、京都芝外2400メートル)にも触れておこう。

 西谷:ボクはアフリカンゴールドに注目しています。距離にこだわって次週のアメリカJCCではなく、こちらへ。昨年は惨敗したけど、去勢効果のうかがえる今ならリベンジが期待できます。

 山口:GIIとはいえ、メンバーは手薄。オレはまだ底を見せていない京都巧者レッドレオンが面白い存在になるとみている。