異例の決定が波紋を呼びそうだ。Jリーグは臨時実行委員会で新型コロナウイルスの影響で中断しているJ1とJ2は今季降格なしの方針を決定したが、対象チームに“ペナルティー”を求める声も上がっている。

 村井満チェアマン(60)は「競技結果の罰則とも捉えられる降格は行わない。競技場の不公平による連戦が続く可能性があり、五輪期間中に試合を入れる可能性もあるので代表選手を招集されるクラブもある。選手に感染者が出た場合は隔離することになる」など、様々な面で公平性が保てなくなると説明。昇格については「結果を残した選手には報いていきたい」と現行通りとし、来季J1は2チーム増の20チーム体制となる。

 中断の長期化により苦肉の策となったが、この決定には賛否両論が出ている。迅速な決断を支持する意見がある一方、気がかりなのは無降格による弊害という。Jクラブ関係者は「優勝やACL(アジアチャンピオンズリーグ)の出場権の争いが難しくなった時点で大量に若手を使うなど来季に向けて極端な戦い方をするチームが出てくる。現状の戦力が厳しいところは早々に始めるかもしれない。消化試合が増えるし、集客やリーグの価値にも影響してくる」と指摘する。

 降格の心配がなければ来季を見据えて公式戦を利用するクラブも出てくることは確実で、試合内容の低下につながりかねない。そうなれば観客が離れ、Jリーグが築き上げてきたブランドにも傷がつく恐れがあるのだ。

 そこで「降格はなくても、来季の開幕時になんらかのハンディを背負わせるほうがいいのでは」との意見も。例えば降格対象となる今季17位はマイナス勝ち点3、最下位18位はマイナス勝ち点6などとポイントを剥奪した状態で開幕するという案も浮上しており来季は前代未聞の戦いが繰り広げられそうだ。