デメリットばかりでもないのかもしれない。新型コロナウイルスの影響で開幕の見通しが立たない中、巨人二軍では妙な安堵感が広がっている。

 一軍の公式戦と同様にイースタン・リーグは開幕予定だった14日から今月いっぱいの開催を見送られた。ただ、3連戦が2連戦に短縮されるなどしている一軍と違い、二軍戦は無観客の練習試合ながらスケジュールは当初の予定通りだ。そのため現場の動揺も大きくはなく、村田修二軍野手総合コーチも「(開幕延期の)影響は特にないと思います。ここ(二軍)にいるのは、一日でも早く調子を上げて一軍に呼ばれないといけない選手たちですから」と話す。

 現時点でコロナ余波が最小限にとどまっていることから、ファームでは「首脳陣全滅危機」から脱したとの安心感も広まっている。スタッフの間では「一軍のように試合日がどんどん練習日に変わったら、キャンプの時のようにコーチ陣がフル回転して全員の肩が壊れてしまうのでは…」とささやかれていたからだ。

 先の春季キャンプでは阿部二軍監督の発案で、二軍首脳陣総出で打撃投手を務めた。豪華な“投手陣”は大きな話題となったが、代償は小さくなかった。杉内コーチはキャンプ終盤に左肩を脱臼…。後日、本人は「大丈夫ですよ〜」と明るく振る舞っていたが、周囲は気が気ではない。“故障者予備軍”は他にも多数おり、20日の二軍練習で30分間、ぶっ通しで打撃投手を務めた村田修コーチも「(右)肩がゴリゴリ、バキバキ言ってる。ダメになったら『もう投げられません』って言うだけ」と豪快に笑い飛ばしていた。身を粉にする首脳陣の期待に応えるためにも、埋もれる二軍戦士たちは「卒業」で最高の恩返しをしたいところだ。