「ノアTVマッチ」の10日放送回に降臨するグレート・ムタが、重大な決断を迫られたことが明らかになった。代理人の武藤敬司(57)によれば、新型コロナウイルスの飛沫感染が問題視される世界情勢を受け、ムタは自身の代名詞とも言える「毒霧」の使用に葛藤を抱えているというのだ。かつてない危機に陥った“魔界の住人”の決断やいかに――。

 ムタは10日放送回で丸藤正道(40)の化身とおぼしき魔流不死とタッグを結成し、桜庭和志(50)、望月成晃(50)組と対戦する。代理人を務める武藤は本紙の取材に「ムタの近況? 至って何もないよ。魔界は非常に穏やかですよ。コロナも蔓延してないしな」と言いつつも「ただ、一つだけ気がかりなことがある」と表情を曇らせた。

「今、TVプロレスがこうやってる中で、イメージ戦略なんかも必死にやっているわけだ。ノアも頑張ってな。その中で、果たして毒霧は許されるのか? そこをムタは若干気にしてるんじゃねえかな。飛沫うんぬんより、もうすでにそのもの自体が毒なんだけどな」

 新型コロナウイルスの影響でスポーツ、エンターテインメントの興行は軒並み中止に追い込まれ、プロレス界では無観客試合を配信する団体が増えている。ただ、世界中で飛沫感染が問題とされる状況で、人に対して毒霧を噴射する行為が理解を得られるかは確かに難しいラインだ。

 武藤は「封印、あり得るな。やっぱりイメージ戦略、これからは狙っていこうと思ってるから、ムタも。毒霧姿が(映像で)流れると(海外から)入国禁止になるんじゃねえかってな」と“魔界の住人”のまさかの苦悩を代弁した。

 仮に封印となった場合は「火(火炎攻撃)が中心だろうな」(武藤)と予測を立てたが、その一方でこれまでのイメージを180度転換させるプランもあるという。

「これからは真面目にプロレス道に没頭するほうがいいかもな。ベビーフェース目指して。5カウントどころか1カウントの反則も一切やらない。武藤敬司だって3カウントくらいは(反則を)やるよ」。なんとこれを機に正統派レスラーに転身する可能性も示唆した。

 毒霧問題は1989年4月に米国で誕生して以来、極悪非道を貫いてきたムタの存在意義さえ問われかねない。動向次第では他の使い手にも影響が及ぶ可能性もあるだけに、ムタの一挙手一投足にプロレス界から大きな注目が集まりそうだ。