【NHKマイルC(日曜=10日、東京芝1600メートル)新バージョンアップ作戦】東京開催5週連続GIのオープニングは、3歳マイル王を決める第25回NHKマイルカップ。3戦無敗の良血2騎を中心に牡馬の強豪が揃った中で、新VU作戦の明石尚典記者は桜花賞2着レシステンシアに◎。「ワンサイドゲームの可能性も」と“確信”の結論だ。

 先週土曜の2勝クラス・秩父特別が8ハロン=1分32秒3。同じ日の青葉賞は4ハロン目から一度も減速のないハイレベルラップを刻んで、12ハロン=2分23秒0のレースレコード。いまだVゴールに届かぬダービートライアルで本番当確レベルの勝ち時計が叩き出されるあたりに、今開催の東京の馬場レベルが透けて見える。

 週末は予断を許さぬ天気予報ながらも、お湿り程度にとどまれば1分32秒台前半から半ばでの決着は不可避。本格派の東京マイルでの高速決着となれば当然、それ相応の能力が必要不可欠となる。思わぬ伏兵台頭のシーンを待つのは愚策。軸決めはあくまで能力最優先のスタンスがベストだ。

 3戦3勝のサトノインプレッサ&ルフトシュトロームに、2歳女王レシステンシアと朝日杯FSの2着馬タイセイビジョン。上位人気を形成するのはおそらくこの4頭。目下の馬場レベルなら、この3歳マイラー“ビッグ4”が枕を並べて…のシーンはまずイメージできない。勝ち馬はこの中にいるとなれば、あとはシンプルにその能力を比較すればいい。

 ビッグ4の現状でのマイルVベストラップを比較すると――。さすがにまだキャリアの浅い3歳馬だけあってコース、馬場状態ともバラバラ。一概には比較できない、の声もあろうが、一目瞭然で抜けた数字を叩き出しているのが◎レシステンシアだ。

 2歳女王の座を射止めた昨年の阪神JFで早くもマイル1分33秒の壁を突破。自身前後3ハロンラップ合計も唯一、33秒7+35秒2=68秒9と70秒を割る高速決着仕様の数字を残している。渋馬場に対して0秒5〜1秒0程度のアドバンテージをみても、残る3頭の数字を軽く上回るのが実情。当時の2着馬マルターズディオサは同34秒1+35秒9=70秒0。同馬につけた2秒近いV着差(着差+自身前後3ハロン合計差)からも、スピード能力の違いは歴然としている。

 かつては逃げ馬受難のコースとして知られた東京マイルだが、2012年カレンブラックヒル、14年ミッキーアイル、16年メジャーエンブレムと近10年で逃げ馬が3勝。もはや呪縛の解かれた過去の因習にすぎないとなれば、あえて脚質にこだわる必要もあるまい。自らの能力だけ駆ければ、ワンサイドゲームの可能性も十分。2歳女王から3歳マイル王へと昇華する姿が、今から楽しみでならない。