全日本プロレスの秋山準(50)が、DDTのゲストコーチに就任することが分かった。当初は5月中に渡米し、世界最大団体のWWEでゲストコーチに就任するはずだったが、新型コロナウイルス禍の影響で延期に。この状況下で秋山を迎え入れたのがDDTで、王道マットの魂が日本の他団体でも引き継がれる。

 全日本所属ながら、DDTでのコーチ就任を引き受けた秋山は「僕が教えられることは全て伝えたい。(ジャイアント)馬場さん、そして四天王(三沢光晴、小橋建太、田上明、川田利明)から受け継いだもの全て。一番いいのは実際にやりながら伝えることなのでね。俺も川田さんと戦って学ぶことが多かった。DDTの若い選手にもリングで伝えたい」と語った。

 本紙既報通り、秋山はWWEの最高執行責任者(COO)の“ザ・ゲーム”トリプルH(50)から選手としての技能と指導力を高く評価され、WWEのトレーニング施設「パフォーマンスセンター」でのゲストコーチとして招かれた。だが世界を襲ったコロナ禍で、4月には同団体でコーチを務めていたケンドー・カシンを含む選手、スタッフが大量解雇に。これに伴い秋山の就任も延期となった。

 そこで白羽の矢を立てたのがDDTだ。秋山が自身のツイッターにつづった「1〜10までプロレスの技術を全て俺が教えたらどんなプロレスラーになるのかな…」との文言を目にした高木三四郎社長(50)が接触。同社長は「コロナでどうにもこうにもいかない状況で、攻めよりも守りに入った方がいいと思った。団体の底上げができたらと。WWEの話も止まっているのではないかと思い、秋山さんにゲストコーチ就任をダメもとでお願いしました」とオファーの経緯を説明した。

 秋山も「全日本も試合がほとんどできていない状況だった。タイミングが本当に良かった」と快諾するに至った。さっそく若手選手を中心に分析を開始しており、注目する選手にはエースの竹下幸之介(24)を挙げる。2016年6月にタッグマッチで対戦したことがあり「あの時、威勢よく突っかかってきたのが印象的。頭の回転が速いなという印象を受けた。それって教えるものではなく、センスのものだから。彼には俺がやってきたもの全てを教えるので、それを継承してもらいたい」と期待をかけた。

 また高木社長からの「うちの選手に一から十まで教えていただきたい。おこがましくも、ジャイアント馬場さんの教えを引き継ぐ王道を継承するチャンスだと思う。忖度なく厳しくやってほしい」という要請に応じ、“鬼教官”に徹する方針。今後のDDTマットでは、若手選手への「公開指導」が新名物となりそうだ。