久々過ぎて食べるのも忘れた!? 新型コロナウイルス禍で3か月半遅れの開幕となったゴルフ国内女子ツアーの「アース・モンダミンカップ」(千葉・カメリアヒルズCC=パー72)で注目を集めるのは、やはり昨年大ブレークを果たした渋野日向子(21=サントリー)だ。初日(25日)は前半5番でまさかの2打罰を受けたが、得意の後半は3バーディーとらしさ全開。イーブンで59位発進となった。

一方、インターネットでの生中継では、トレードマークになっていたお菓子を食べるシーンは見られずじまい。シブコの2020年お菓子事情とは――。

 新シーズンのシブコ劇場はまさかのミスで幕を開けた。5番パー4のグリーン上、渋野は同伴競技者のプレーの妨げとなるマークをパターヘッド1個分ずらしたが、戻すのを忘れてそのまま打ってしまい2打罰。本来はパーセーブも痛恨のダブルボギーとなった。

渋野は「カップインしてキャディーさんの顔を見た瞬間に『あっ』と言いました。怒りというより情けなさ過ぎて笑えてきちゃいましたね。この2打は絶対忘れないと思うので、これからは気を付けます」と猛省した。


 今大会は新型コロナウイルス対策でコーチも会場に入れないため、ネット中継で愛弟子のプレーを見守った青木翔コーチ(37)は苦笑いで「アイツらしいといえば、らしいんですけど、あってはならないこと。『バカタレ』とメールしておきました。終わったら覚えておけよって感じですね」。今大会後の練習がハードになることを予告した。


 大会前、渋野は「どうやって試合をしていたか忘れてます」と話したように、マークの戻し忘れは試合勘のなさの表れだろうが、もう一つ忘れていたのがお菓子だ。渋野がペナルティーを受けた直後から降雨によるコースコンディション不良で34分間の中断。その間にチョコレートを口にしただけで「食べるよりも試合に必死でしたね(笑い)」(渋野)。


 渋野といえばプレー中に人目もはばからず、お菓子やフルーツを頬張るのがルーティンの一つとして知られる。昨年は、お気に入りの駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」を笑顔で食べるシーンがプレーと同様に大きな話題となったが、新シーズン初戦ではほぼ見られなかった。


 お菓子を控えているわけではない。今季から斎藤大介トレーナーがチームに加わったが、食事などへの特別な指示は出ておらず、昨オフから今大会までの期間も「いっぱい食べてました」。試合中も同様に制限はないという。


 昨年8月の海外メジャー「AIG全英女子オープン」で優勝して大ブレーク。所属となったサントリーをはじめ企業やメーカー12社とスポンサー&用具契約を結んでいるが、お菓子(食品)メーカーとは契約していない。昨年「タラタラしてんじゃねーよ」をあれだけはやらせただけに、オファーがなかったということはないだろう。


 では、どういうことなのか。渋野のマネジメント会社とも親しいツアー関係者は「スポンサー契約を結んで“試合中はこのお菓子しか食べられない”となったら本人のストレスになると判断したようです」と“契約フリー”の理由を明かした。


 何とも渋野らしい話で、スポンサー契約よりも試合中に好きなお菓子を自由に食べることを優先したと言えそうだ。原動力のお菓子を口にする姿が見られたとき、パワーアップした2020年版シブコの本領発揮となりそうだ。