意外にも救世主となるかもしれない。ロッテに新加入した小野郁投手(23)の評価が急上昇している。

 小野は昨オフ、楽天にFA移籍した鈴木大地内野手(30)の人的補償でロッテに移籍。今年2月の春季キャンプ当初は「正直(移籍が)突然のことだったので今もまだ気持ちが複雑で。新天地で活躍する思いは強いですが、当然不安もあります」と語っていた。

 だが、6月に入って練習試合が始まると持ち前の150キロ近い直球を武器に好投を連発。あれよあれよという間に、開幕一軍を手中に収めた。

 ロッテの「投手移籍組」といえば、同じく楽天からFA加入した美馬学(33)に注目が集まりがちだが、小野を知る楽天関係者は「正直なところ、チームとしては美馬がロッテに移籍したことより、小野を失ったことの方が痛いという声が意外に多いんです」とこう耳打ちする。

「小野は昨季まで2年連続でイースタン・リーグのセーブ王に輝いたように、潜在能力はもともとあった。ただ、制球の精度が甘く伸び悩んでいた感があった。それでも直球の威力は抜群ですし、メンタルも強いので『数年内に抑えを任せられるかも』と言われていた。その矢先にロッテに“強奪”されてしまったので。怖い存在です」

 その小野は26日のオリックス戦(ZOZOマリン)でプロ初勝利を挙げた。今やチーム7試合のうち4試合に登板して防御率1・93と首位快走の立役者だ。人的補償選手の新天地での巻き返しに注目が集まっている。