西武が故森慎二投手コーチ(享年42)の命日にあたる28日のソフトバンク戦(メットライフ)に4―3の逆転勝ち。初の同一カード6連戦を4勝2敗と勝ち越し待望の貯金1を手にした。

 最後は9回無死満塁から森友哉捕手のサヨナラ適時打で3試合連続逆転勝利を飾った西武。先発・与座が立ち上がりに苦しみながらも6回3失点で試合をつくり、7回を平井、8回を新外国人右腕・ギャレット、9回を守護神・増田がいずれも三者凡退で抑える盤石の継投でサヨナラ劇をお膳立てした。

 ちょうど3年前の6月28日、遠征先の福岡で緊急入院し「溶連菌の感染による敗血症」でヤフオクドーム(現ペイペイドーム)近くの病院でその若すぎる生涯を閉じた森コーチ。今でも西武投手陣を見守っているであろう同コーチが見ても盤石と思える必勝リレーが開幕9戦目にして完成しつつある。

 ブルペン担当であった同コーチが急逝する直前に牧田―シュリッター―増田の必勝パターンをつくり上げ、その上で「(キーマンは)ポジションの決まっていない大石、武隈、(ドラフト5位の)平井の3人。夏場はとにかく(ドーム内が)暑いのでトレーニングコーチ、トレーナーと連係を取りながら体調管理をしっかりして試合前の練習量を減らす期間も出てくると思う。特にルーキーの平井は三振も取れるしロングでもいける。全てが初めての経験なんでこちらがしっかり管理してやらないといけない」と夏場の運用面に言及。中でも気にかけていた平井は今や押しも押されもせぬセットアッパーに成長し、この日も堂々たる投球で4試合連続無失点投球を続けた。

 9回を無失点に抑え勝ち投手となった増田も「常にチームに貢献することだけを考えていますので今日はしっかり無失点に抑えられましたし、チームの勝利に貢献できてよかったです。昨年もホークスには勝ち越せませんでしたし毎年苦しんでいますが、このまま次のカードも勝ち越せるよう頑張ります」と不安なし。

 辻監督は「(リリーフ陣は)非常に気持ちが入っていた。平井もそうだし、ギャレットもここにきて3試合素晴らしく、自信をつけてくれた。増田も安定しているし、非常にいいと思います」とこの日の新方程式に大きな手応えを語った。

 これに平良、宮川、小川、浜屋らを加えた質量ともに分厚いブルペン陣は森投手コーチが思い描いていた投手王国復活の理想に限りなく近づいているのかもしれない。